梅雨末期で大雨が続いていますね。被災地の方々の一日も早い復興祈ります....。
天気が悪くて撮影出来ないので、先の話ではありますが、12月に地球に0.2天文単位まで近づいて4等級に明るくなるレナード彗星(C/2021A1)の撮影計画を立ててみました。



1月上旬に太陽に0.6天文単位まで近づきますが、その前の12月に0.2天文単位まで地球に近づきます。そのため明け方の空に4等級で見えるはずなのですが、果たして予報通りの明るさになるでしょうか。また尾はどうなるでしょうか。近くになってみないと分からないのが彗星。昨年のアトラス彗星C/2019Y4の核崩壊もありましたので、余り騒がない方がよいのですが....(笑)
11月頃から撮影好期となってきてメジャーな天体と接近します。月があったり条件が良くないものもありますが、一応狙ってみようと思います。
まずは、11月20日のNGC4395と大接近です。

11月20日午前4時頃の様子です。残念ながらこの日は満月(19日限りなく皆既に近い部分月食が終わった後の明け方)。
この時の彗星の光度は8.6等星と予想されています。満月とは言え月と反対方向なので透明度が良ければ結構写ってくれるかもしれません。

薄明開始30分前の西の空(月の高度は30°弱)
次は5日後の11月25日に有名なクジラ銀河と超接近します。


11月25日午前4時頃の様子です。黄色の写野は1330mmです。
高度は35度、明るさは7.8等星と予想されています。
下弦前の月が天頂付近にあるのでどこまで写ってくれるか微妙ですが、なかなか良い位置に来るのでこれも狙ってみたいですね。
次は、12月3日球状星団M3との接近です。


12月3日薄明開始頃の東の空です。高度は40度。彗星の明るさは6.1等星。月齢は28なのでほぼ闇夜です。
撮影計画の内枠は900mm、外枠は530mmフルサイズです。
これは月のない夜なので期待大です。彗星の尾の長さによって望遠鏡をどうするか決めたいと思います。
翌日もシャッターチャンスです。(12/3天気悪そう)

900mmフルサイズです。

小さい方が530mm、大きい方が430mmです。余裕で入ります。
最後は彗星のハイライトです。
近日点前の撮影好期と思われる12月6日(5.4等)〜11日(4.4等)までの天文薄明開始頃のレナード彗星です。

日に日に明るくなるのですが高度もどんどん下がってくるので、ベストは9から10日頃でしょうか。


12月10日午前5時00分(薄明開始17分前)の東の空約15度の高度です。これ以降は薄明開始時に彗星が昇ってくるためこの日が闇夜で撮影出来る限界となりそうです。この時の彗星の明るさは4.3等。
写野は530mmフルサイズです。
尾の長さによっては望遠鏡を変更しなければならないかもしれません。下の2013年のラブジョイ彗星くらいになってくれれば結構楽しめるのですが....

2013年12月1日04時20分〜長野県阿智村ヘブンス園原駐車場
EOS40D(SEO-SP2)+EF24-105mmF4(105mmF4)
LPS-P2フィルタ
2分×4,3分×3枚
GPD赤道儀にて追尾

2013年12月1日04時30分〜長野県阿智村ヘブンス園原駐車場
EOS40D(SEO-SP2)+EF200mmF2.8L→3.2
LPS-P2フィルタ
3分×8枚
GPD赤道儀にて追尾

天気が悪くて撮影出来ないので、先の話ではありますが、12月に地球に0.2天文単位まで近づいて4等級に明るくなるレナード彗星(C/2021A1)の撮影計画を立ててみました。



1月上旬に太陽に0.6天文単位まで近づきますが、その前の12月に0.2天文単位まで地球に近づきます。そのため明け方の空に4等級で見えるはずなのですが、果たして予報通りの明るさになるでしょうか。また尾はどうなるでしょうか。近くになってみないと分からないのが彗星。昨年のアトラス彗星C/2019Y4の核崩壊もありましたので、余り騒がない方がよいのですが....(笑)
11月頃から撮影好期となってきてメジャーな天体と接近します。月があったり条件が良くないものもありますが、一応狙ってみようと思います。
まずは、11月20日のNGC4395と大接近です。


11月20日午前4時頃の様子です。残念ながらこの日は満月(19日限りなく皆既に近い部分月食が終わった後の明け方)。
この時の彗星の光度は8.6等星と予想されています。満月とは言え月と反対方向なので透明度が良ければ結構写ってくれるかもしれません。

薄明開始30分前の西の空(月の高度は30°弱)
次は5日後の11月25日に有名なクジラ銀河と超接近します。


11月25日午前4時頃の様子です。黄色の写野は1330mmです。
高度は35度、明るさは7.8等星と予想されています。
下弦前の月が天頂付近にあるのでどこまで写ってくれるか微妙ですが、なかなか良い位置に来るのでこれも狙ってみたいですね。
次は、12月3日球状星団M3との接近です。


12月3日薄明開始頃の東の空です。高度は40度。彗星の明るさは6.1等星。月齢は28なのでほぼ闇夜です。
撮影計画の内枠は900mm、外枠は530mmフルサイズです。
これは月のない夜なので期待大です。彗星の尾の長さによって望遠鏡をどうするか決めたいと思います。
翌日もシャッターチャンスです。(12/3天気悪そう)

900mmフルサイズです。

小さい方が530mm、大きい方が430mmです。余裕で入ります。
最後は彗星のハイライトです。
近日点前の撮影好期と思われる12月6日(5.4等)〜11日(4.4等)までの天文薄明開始頃のレナード彗星です。

日に日に明るくなるのですが高度もどんどん下がってくるので、ベストは9から10日頃でしょうか。


12月10日午前5時00分(薄明開始17分前)の東の空約15度の高度です。これ以降は薄明開始時に彗星が昇ってくるためこの日が闇夜で撮影出来る限界となりそうです。この時の彗星の明るさは4.3等。
写野は530mmフルサイズです。
尾の長さによっては望遠鏡を変更しなければならないかもしれません。下の2013年のラブジョイ彗星くらいになってくれれば結構楽しめるのですが....

2013年12月1日04時20分〜長野県阿智村ヘブンス園原駐車場
EOS40D(SEO-SP2)+EF24-105mmF4(105mmF4)
LPS-P2フィルタ
2分×4,3分×3枚
GPD赤道儀にて追尾

2013年12月1日04時30分〜長野県阿智村ヘブンス園原駐車場
EOS40D(SEO-SP2)+EF200mmF2.8L→3.2
LPS-P2フィルタ
3分×8枚
GPD赤道儀にて追尾

ラブジョイ彗星
撮影データ
長野県阿智村ヘブンス園原駐車場
2013年12月1日 午前4時30分~ 5分×6枚
R200SS+MPCCmark3+EOS5Dmark2(SEO-SP3)
SXP赤道儀+ED70SS+BORG1.4倍テレコンバータ+TGV-Mにて彗星核ガイド
12/1更新
一応光度は順調に明るくなっているようですが、コマが変形してきているようです。崩壊の可能性があるそうです。 詳細はこちら
12/3
今のところ崩壊していないようです。このまま持ちそうですね。
コメント
コメント一覧 (4)
最近は望遠鏡でないと見栄えのしないコメットばかりですが、今回近日点通過時に地球側を回るので、M3に接近するあたりからカメラレンズでの撮影も期待できそうです。
近日点距離が0.6AUなので消える心配はありませんので、できれば予想を裏切ってバーストしてくれることを願っています。
季節的にも安定して撮影できそうで今からワクワクしますねえ。
のんた
が
しました
コメントありがとうございます。
4等級まで明るくなれば双眼鏡でも十分楽しめる彗星になりそうですね。
太陽からの距離が0.2ではなくて0.6天文単位でしたね。0.2は地球との距離でした(^^ゞ 勘違いしてました。(修正しました)
彗星の尾がどこまで伸びるか分かりませんが、カメラレンズ(200mm程度)で画角いっぱいに写る位になってくれれば良いのですが。
昨年のネオワイズ彗星では悔しい思いをしました。梅雨時に来なくてもいいのに....。今度は天気の安定しそうな12月。なんとかなりそうです。
騒ぐと明るくならないので静かにしていようと思います。これを記事にするのも最初はやめた方が良いかと思っていました(笑)
のんた
が
しました
研究熱心ですね。
恥ずかしながら私、ステラナビで6か月も先の彗星シミュレーションができるとは知りませんでした。
この記事を見ながら真似してみると・・・おお~(笑)
順調に育ってくれたらいいですね。
なんだか狙ってみたくなりました。
のんた
が
しました
コメントありがとうございます。
えっ?ご存じなかった事に驚きました(笑)
彗星は日に日に動くのでメジャー天体との接近がシャッターチャンスにもなります。事前に調べられるステラナビで撮影計画立てられるので重宝しています。
問題は彗星は水物。明るさや尾の長さはその時になってみないと分かりません。望遠鏡をどうするかはその時にならないと決められませんね。
地球との距離が近いので彗星核ガイドしないと短時間撮影でも流れるかも。スターブックテンに軌道要素入力して彗星自動ガイドでも良いかな。
のんた
が
しました