7nmと今までにない狭帯域のデュアルバンドフィルター、Optolong社のL-eXtreme発売から約2年。
さらに狭帯域化した3nmデュアルバンドフィルター、L-Ultimateが9月30日届きました。

Cyclops Opticsで購入しました。おまけでレンズペンと結紮バンド頂きました。



左側がL-eXtremeフィルター、右側がL-Ultimateフィルターです。
比べてみると、縁の色が異なっています。

上から。
左がL-eXtremeフィルター、右がL-Ultimateフィルターです。

反対側から。左がL-eXtremeフィルター、右がL-Ultimateフィルターです。
枠ありフィルターのライブラリ溜まってきました(笑)

整理しないと。

L-Ultimateフィルター

L-eXtremeフィルター
ピークはどちらも90%前後ですが、ややL-eXtremeフィルターの方が高い値を示しています。
帯域幅はこのグラフからだとよく分かりませんね(笑)
今回L-eXtremeフィルターを持っていながらL-Ultimateフィルターを購入する気になったのはこれが原因です。

L-eXtremeフィルターで撮影したハロのある画像。
L-eXtremeフィルターはこのようにハロが酷く出る事があり、なんとかならないかと思っていました。
今回L-Ultimateフィルターは、ハロの低減にも力を入れているようです。
商品説明のコメントにもありました。
L-Ultimate has also been optimized in terms of halo performance, so that there is no obvious halo when shooting on a bright star object.
メーカーの言葉はまともに受けないタイプですが、敢えて記載されているって事は改善はされているだろうなと思い購入しました。(早期割引きがあったのも決め手になりました(笑))
比較画像はこちらです。

撮影データ
GS300RC+TSRCFlat3+SEO-Cooled6D(SEO-SP4C)-7℃
600秒、ISO1600 PCキャプチャー画像
1枚画像はこちらです。

しっかり処理したらどうなるかは、後日追記しますが見た目でもはっきり写りに違いがありました。バックはより暗くなり、特にHα域の写りが劇的に改善しています。
心配された輝星の周りのハロも気になりません。
しかし、ハロが出るはずのL-eXtremeフィルターでもハロは認めませんでした。
思い返してみると短焦点のFの明るい光学系、イプシロンやアポゾナーで顕著に現れていました。長焦点でF値の暗いGS300RCなどではハロは出にくいのかもしれません。
明るい望遠鏡でテストしないと分からないかもです。
少なくとも3nmの恩恵は十分感じることが出来ました。これに3nmのS2フィルターがあればSHOも撮れますね。デジカメでここまで写るなんて良い時代になりました。
出来ればカラーCMOSカメラのASI2600MCProでも使ってみたいのですが、手持ちのフィルターホイールのCFW1-5は48mmマウントフィルターが搭載できないため、接続する所がありません。CFW2-7なら48mmマウントフィルターが搭載できるのでなんとかして欲しいところです。(1450ドルもするんですよね....ZWOなら600ドル位なのに)
10/2 追記
両方同じように画像処理を施しました。

強く強調掛けて見ました。

処理(両方同じです)
PixInsight
1)WBPPにてCalibration。
2)ABEにてカブリ補正
3)MSとHTで強調し加算平均
4)再度HTで強調
5)Color maskで緑を選択し、CTで緑を青色へシフト
PsCC
6)レベル補正で輝度マスクストレッチ3回。
ノイズ処理やローカルコントラスト強調処理なし
最終結果でもどちらのフィルターもハロは現れませんでした。
帯域幅の違いが出ています。一見するとPCキャプチャ画像と同じようにHαの写りが大きく違います。
RGB分解してみました。
REDチャンネルです。

Gチャンネル(Bチャンネルもほぼ同じ写り)

O3は双方ほぼ同じ印象ですが、HαはかなりL-Ultimateの方が写りが良いです。
O3の写りが良くならなかったのは光害の影響かもしれません。(L-Ultimateフィルターで撮影した時、光害の影響をより受ける位置だったため)
追記

GREENチャンネルを詳細に見ると、L-eXtremeフィルターに赤矢印の位置に半円のハロ?のような光芒が見えました。L-Ultimateフィルターにも微かに確認できますが、殆ど分かりません。
これハロなのかな。
さらに狭帯域化した3nmデュアルバンドフィルター、L-Ultimateが9月30日届きました。

Cyclops Opticsで購入しました。おまけでレンズペンと結紮バンド頂きました。



左側がL-eXtremeフィルター、右側がL-Ultimateフィルターです。
比べてみると、縁の色が異なっています。

上から。
左がL-eXtremeフィルター、右がL-Ultimateフィルターです。

反対側から。左がL-eXtremeフィルター、右がL-Ultimateフィルターです。
枠ありフィルターのライブラリ溜まってきました(笑)

整理しないと。

L-Ultimateフィルター

L-eXtremeフィルター
ピークはどちらも90%前後ですが、ややL-eXtremeフィルターの方が高い値を示しています。
帯域幅はこのグラフからだとよく分かりませんね(笑)
今回L-eXtremeフィルターを持っていながらL-Ultimateフィルターを購入する気になったのはこれが原因です。

L-eXtremeフィルターで撮影したハロのある画像。
L-eXtremeフィルターはこのようにハロが酷く出る事があり、なんとかならないかと思っていました。
今回L-Ultimateフィルターは、ハロの低減にも力を入れているようです。
商品説明のコメントにもありました。
L-Ultimate has also been optimized in terms of halo performance, so that there is no obvious halo when shooting on a bright star object.
メーカーの言葉はまともに受けないタイプですが、敢えて記載されているって事は改善はされているだろうなと思い購入しました。(早期割引きがあったのも決め手になりました(笑))
比較画像はこちらです。

撮影データ
GS300RC+TSRCFlat3+SEO-Cooled6D(SEO-SP4C)-7℃
600秒、ISO1600 PCキャプチャー画像
1枚画像はこちらです。

しっかり処理したらどうなるかは、後日追記しますが見た目でもはっきり写りに違いがありました。バックはより暗くなり、特にHα域の写りが劇的に改善しています。
心配された輝星の周りのハロも気になりません。
しかし、ハロが出るはずのL-eXtremeフィルターでもハロは認めませんでした。
思い返してみると短焦点のFの明るい光学系、イプシロンやアポゾナーで顕著に現れていました。長焦点でF値の暗いGS300RCなどではハロは出にくいのかもしれません。
明るい望遠鏡でテストしないと分からないかもです。
少なくとも3nmの恩恵は十分感じることが出来ました。これに3nmのS2フィルターがあればSHOも撮れますね。デジカメでここまで写るなんて良い時代になりました。
出来ればカラーCMOSカメラのASI2600MCProでも使ってみたいのですが、手持ちのフィルターホイールのCFW1-5は48mmマウントフィルターが搭載できないため、接続する所がありません。CFW2-7なら48mmマウントフィルターが搭載できるのでなんとかして欲しいところです。(1450ドルもするんですよね....ZWOなら600ドル位なのに)
10/2 追記
両方同じように画像処理を施しました。

強く強調掛けて見ました。

処理(両方同じです)
PixInsight
1)WBPPにてCalibration。
2)ABEにてカブリ補正
3)MSとHTで強調し加算平均
4)再度HTで強調
5)Color maskで緑を選択し、CTで緑を青色へシフト
PsCC
6)レベル補正で輝度マスクストレッチ3回。
ノイズ処理やローカルコントラスト強調処理なし
最終結果でもどちらのフィルターもハロは現れませんでした。
帯域幅の違いが出ています。一見するとPCキャプチャ画像と同じようにHαの写りが大きく違います。
RGB分解してみました。
REDチャンネルです。

Gチャンネル(Bチャンネルもほぼ同じ写り)

O3は双方ほぼ同じ印象ですが、HαはかなりL-Ultimateの方が写りが良いです。
O3の写りが良くならなかったのは光害の影響かもしれません。(L-Ultimateフィルターで撮影した時、光害の影響をより受ける位置だったため)
追記

GREENチャンネルを詳細に見ると、L-eXtremeフィルターに赤矢印の位置に半円のハロ?のような光芒が見えました。L-Ultimateフィルターにも微かに確認できますが、殆ど分かりません。
これハロなのかな。
コメント
コメント一覧 (6)
3nmモノは一番最初に買ったSBIGのHαフィルタが3nm(CustomScientificのOEM)だったのですが1枚あたりの露光時間を伸ばさないとならず、使いこなせないでいました。
今のCMOSカメラの低読み出しノイズなら1枚あたりの露出時間はそう伸ばさなくてもいいかも・・。
厚みが1.85mmかぁ・・ZWOのNarrowだと同厚で、ピント気にせず併用できそう・・?
ゴースト。仰る通りかもしれませんね。最近暗いF値の望遠鏡は使ってないのですが、斜め入射の光の乱反射と考えることができる気がします。
そろそろ、火星用にASC-11を2年ぶりに出すかな・・。
のんた
が
しました
コメントありがとうございます。
デュアルバンドで3nmってちょっと前には考えられなかったです。当たり前ですが、7nmのL-Xtremeフィルターと撮り比べてみて、多少差はありますが10分露光でも大丈夫そうです。
ゴーストの件は、明るい望遠鏡に交換したら再度チェックしてみます。
のんた
が
しました
L-Ultimateは良さそうですねえ。
デュアルナローはIDASのNBZがあるのですが、12nmなのでこちらはもう別物ですね。
最近、他を向いていたらこんなすごいものが出てきていたのですね。
サンプル画像ではフライングバット+ダイオウイカがバッチリ取れていてビックリ。
私など先日Redcat51+ASI294MM+OIII(5nm)でダイオウイカを撮って見たのですが、全然出てきません。
やっぱり3nmの威力でしょうか。
帯域が狭いと明るい光学系でのバンドシフトが気になりますが、ε-160EDでの使用が気になるところです。
とはいっても、のんたさんのレポートを見ていると輝星のゴースト対策もL-Xtreme以上のようなので益々良いですね。
今ほど私もASI6200MC用に注文しましたが、先行注文ではないので割高になってしまします。(泣
先日のTS接眼部といい、何だか出費が止まらない。(怖
のんた
が
しました
コメントありがとうございます。
ANTRIAからデュアルバンドで5nmが発売になって、ハロ対策も施されていると聞き、L-eXtremeフィルターの買い換えに購入一歩手前までいきました。海外のサイトでオプトロンからさらに狭帯域の3nmのデュアルバンドフィルターL-Ultimateフィルターが発表され、ハロ対策されているとのこと。どうせならより狭帯域なフィルターが良いなと思い、発売後の割り引きも相まって購入となりました。
ダイオウイカは私も去年ε-160ED+ε-130Dで撮影しましたが、5nmのアストロドンやL-eXtremeフィルターでも写ったので露光時間の問題または口径の差がでたのかもしれませんね。
仰るように3nmでは明るい光学系のバンドシフトが気になるところですが、フィルターをカメラ付近に取り付ける場合はあまり関係ないと思っています。(レンズ前に付けるならダメでしょうけど)
voyager_cameraさんも注文されたんですね。早く到着すると良いですね。
のんた
が
しました
このフィルターすごいですね! きっちり検証をしていただいているので(流石のんたさん!)違いがよくわかります。
確かに、モノクロでもBチャンネルとかGチャンネルはハロが出やすいので、RGB分解いただいている画像を見るとその傾向があるなぁと思いました。
でも。。なんだか欲しくなってきました。
これは海外通販で購入されたのでしょうか? それとも日本の天文ショップですか?
のんた
が
しました
コメントありがとうございました。
L-eXtremeフィルターはハロが出るはずなんですが、この焦点距離とF値の望遠鏡だと微かに出ているかなという程度です。対してL-Ultimateは全くといって良いほどハロはありません。でも短焦点望遠鏡だとどうなるか気になります。
このL-Ultimateフィルターは海外サイトで購入しました。こちらです。
https://www.cyclopsoptics.com/astronomy-filters/optolong-l-ultimate-dual-3nm-filter-2-48mm-free-shipping-free-lenspen/
くろさんもお一つ如何でしょうか。
のんた
が
しました