毎年恒例の『〇〇年を振り返って』の機材編です。
今年は望遠鏡の追加・更新はありませんでした。 すでに11台を抱えこれ以上は増やせない状況です。(笑)。

それでもいくつかのアイテムをゲットしました。
今年ゲットした機材、ソフト等を紹介します。

1) OCAL Electronic Collimator Pro
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PC画面を見ながら光軸調整が出来るツールです。
接眼部の偏心を打ち消すためのセンサー位置をソフト的に動かせるのが肝です。
接眼部を除かなくても良いので視差もなく凄く光軸調整が楽に出来ました。

2) アストロドン5nmSⅡフィルター
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 2年越しでようやく見つけたSⅡフィルター。 50mm枠なしです。
よく調べてみると、最初にゲットしたHα、OⅢを購入した時のかたわれでした(前々所有者が同じ) 。
2年ぶりに同じロットのフィルターが3枚揃ったことになります。


3)FLI ML29050(冷却白黒CCDカメラ)
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ASA10Nに接続したML29050

 8月に友人から譲って頂きました。フィルターホイール(CFW1-5)付きで格安だったので即決しました。正直今更冷却CCDカメラってどうよと思いましたが、円安が進行し本命のASI6200MMProの購入が遠のいてしまい、もう少し解像度が欲しいと思っていたのも相まってこれで2-3年持つかなと考えました。またツイン鏡筒化したときに、もう一方が6Dだったのでこれで双方冷却白黒CCDで撮影出来ます。(ε-160EDにはML29050のL画像、ε-130DにはML16000のRGB画像)それに、ML16000とフランジバックが同じなのでリング類がそのまま使えるのも決め手となりました。

ML16000と形は全く同じなので外からは全然分かりません。カメラ名書いておかないと....(^_^;)

4)ASI2600MCPro
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ひょんな事から友人から連絡があり、ASI2600MCProを譲って頂きました。
ML29050を購入してから1ヶ月も経っていなかったので正直購入するつもりはなかったのですが、予想していた価格よりお値打ちだったこと、冷却CMOSカメラを持っていなかったので使ってみたかったこと、将来ASI6200MCProカラーカメラの可能性を探ってみたかったことです。
 
 将来的にはフルサイズ冷却CMOSカメラを購入したいのですが、じっくり撮影出来るなら絶対的なクオリティの高さは白黒カメラです。しかし動きのある
彗星を撮るならカラーカメラ一択と思っています。白黒カメラとカラーカメラ両方を購入できれば何も考えなくても良いのですが、予算的にもどちらか一方しか購入できません。主力で使っているフルサイズカラーカメラはSeo-Cooled6Dですが、購入後8年弱となり、あと何年使えるか分かりません。
 白黒またはカラーどちらにするかを考えた時、彗星が好きな私なのでカラーカメラに気持ちが傾きつつありました。でも今まで白黒冷却CCDを使ってきて白黒の良さも分かっています。
 今回このカラーカメラを提示されたとき、実際に使ってみて将来的にフルサイズ冷却CMOSカメラをカラーにするか白黒にするかを検討するためのテスト機としても良いなと思いました。
 カメラを新調すると、望遠鏡に接続するためのリング類が必要となりますが、以前ε-160EDを購入した際、ML8300と同光路長となるCFW1-5接続リングを購入していたので、このあたりは追加費用は掛からないということも購入を後押ししました。

1ヶ月の間に2台もカメラを購入することになるとは2ヶ月前には思いもしませんでした.....そう言えば、ε-160EDもGS300RCもそうだったなあ(^_^;)

5)Optolong L-Ultimateフィルター
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 2020年秋7nmという狭帯域なデュアルバンドナローフィルターL-eXtremeフィルターを購入して、ある程度写りに納得していましたが、最大の欠点は輝星のハロが盛大にでる事でした。
 ハロを改善した『2』が出ないかなとアンテナを張っていましたが、今年9月にさらに狭帯域な3nmのL-Ultimateフィルターが発売となりました。ハロも低減しているとのこと。発売記念で10%引きだったので思い切って購入しました。
GS300RCにてL-eXtremeフィルターと比べた結果は、星雲のコントラストが良くなりました。
ハロについてはF8と暗い光学系の場合、
L-eXtremeフィルターでも目立つようなハロはありません。イプシロンのような明るい光学系の方が出やすいのかもしれません。来年はイプシロンで検証してみます。

6)タカハシ・センタリングスコープ
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GS300RCの光軸調整用に購入しました。
以前はタカハシの光軸調整治具を使っていましたが、焦点距離が長いためセンター位置が小さくしかみえませんでした。以前から欲しい治具だったのですが、2万円することもあって購入を躊躇していました。
しかし、今回値上げと知り値上げ前に購入することにしました。

このスコープはレンズが入っていて拡大して見ることが出来ます。

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7)ASI2600MCPro+K-ASTEC CFW1-5接続テーパーリング用のフィルターリング。
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 ほしぞら工房さんに依頼して、ASI2600MCPro+K-ASTEC製CFW1-5接続リング+ほしぞら工房オフアキしスリング(ML16000用)に合わせた48mmφと52mmφの枠付きフィルターが搭載できるフィルターリングを作って頂きました。
これでL-Ultimateフィルター等がASI2600MCPro(ASI6200MCPro)で使用可能となります。
まだ撮影していませんが、来年テスト撮影してみようと思います。


おまけ
ソフトウエア編

1)RC-Astro社 NoiseXTerminator
ノイズ低減ソフト比較.001
新しくノイズ低減ソフトのNoiseXTerminatorが発売となり、今まで使用していたDenoiseAIと比べて自然な感じを残しながらノイズ低減してくれるので試用期間終了を待たずに購入しました。
得意不得意もありますが、結構良い感じにノイズ低減してくれます。

2)GraXpert
GraXpertスライド.018

GraXpertスライド.019
PixInsightのDBEのようなカブリ低減ソフトですが、すでにPI持っている人にはそれほど効果自体は変わらないのでGETする意味は少ないかもしれません。それでも無料なので、色々選択肢が増えるのは良いかなと思いインストールしています。
PIを持っていない人は良いと思います。

3)N.I.N.A.
 ASI2600MCProを手に入れて、撮像ソフトをどうにかしなければならなくなりました。冷却CCDカメラで使っていたMaximDLはバージョンが6.16と古く、新しいカメラに対応していません。
このソフトなかなか良いのですが、2年に1回バージョンアップのために数万円支払わなければならなくて、バージョンアップしていませんでした。
 そこで以前より星友から勧められていた無料の撮影ソフトの『N.I.N.A.』を導入することにしました。
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N.I.N.A.の撮像画面。
PHD2との連携も出来、オートフォーカスもプレートソルビングも簡単にできます。
今までチマチマ構図を合わせていたのがバカみたいに楽になりました。2400mmでも
ファインダーが要らなくなりました。もっと早く導入すれば良かった。

4)BlurXTerminator
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AIを使ってDeconvolutionのような効果を与えるソフトです。
ノイズも少なく星も小さくなり(ガイドエラー補正や収差補正もあり)、効果はかなり期待できます。
試用せず、速攻で購入しました。

今年は節約の年となりました(笑)
来年の抱負は.....年が明けたら『今年の抱負』でお話ししたいと思います(たいした話ではありませんが....)
それでは、引き続いて『2022年を振り返って(写真編)』へどうぞ。