いずれ購入すると踏んで2020年夏ASI2600(6200)冷却CMOSカメラにFLI社製のフィルターホイールを取り付けることが出来るテーパーリングをK-ASTECさんから購入しました。

 2年後に星仲間からASI2600MCProを譲って頂き、この接続リングを使ってCFW1-5を取り付けてナロー撮影を始めました。
 同じ時期にOptolongから3nmという狭帯域のデュアルバンドナローフィルターであるL-Ultimateも手に入れたのでこのフィルターを使ってASI2600MCProで撮影したかったのですが、CFW1-5は枠ありフィルターに対応していないためSEO-Cooled6Dで撮影していました。しかしカラーCMOS冷却カメラでも撮影出来るようにしたいと思っていました。

 2022年の冬にほしぞら工房さんに相談し、既存の撮影システム(FLI社製の冷却CCDカメラ、ML16000、ML29050用のオフアキシステム)が生かせるように光路長を合わせた延長筒と48mmと52mmのフィルターが付けられるリングを作って頂きました。

(実はもう一つプランがあり、48mmφの枠付きフィルターを分解してフィルターだけ取り出して、50mm枠なしになるようなスペーサーリングを作ってCFW1-5に搭載する案も考えましたが、専用とするなら良いのですが、また元に戻すことを考えると現実的ではないと諦めました)
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K-ASTEC製CFW1-5接続出来るテーパーリングに取り付けた48mmフィルター枠にL-ULTIMATEフィルターを取り付けたところ。

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延長筒を取り付け、さらにML16000用のオフアキプリズムを取り付けたところ。

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GS300RCに接続。

デュアルバンドフィルターを使うときはこのシステムで使用します。
単体のナローフィルター(Astrodonの5nmフィルター)を使うときはCFW1-5に付け替えて撮影していました。

 スケアリング調整する場合、調整機構がK-astecさんの接続リング側にあるので、調整にはいちいち延長筒+カメラやフィルターホイール+カメラを着脱する必要がありました。

 2023年3月頃に、複数のメーカーからカメラを取り付けたままスケアリングが調整出来るタイプの接続リングが発売となり、ほしぞら工房しばたさんに相談したところ、2023年5月にASI2600MC用に後方アプローチ型スケアリング調整機構付きCFW1-5接続リングを作って頂きました
ASI2600MCPro接続図.009
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 カメラを搭載したままスケアリング調整が出来るのでとても便利だったのですが、L-ULTIMATEなどの枠ありフィルターで撮影する場合は、上記の延長筒+K-ASTEC製の接続リングに戻す必要があり、全てを分解しなければなりません。折角合わせたスケアリングも交換毎に合わせ直す必要がありました。
 
 しばたさんに相談し、後方アプローチ型のスケアリング調整機構付きCFW1-5接続テーパーリングを搭載したまま枠付きフィルターが搭載できる延長筒を作って頂くことにしました。
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 新たに作り直して頂いた後方アプローチ型のスケアリング調整機構付きCFW1-5接続テーパーリング

 前回との違いは、開口径を前のテーパーリングのM60.5をK-ASTECさんのCFW1-5接続テーパーリングの開口径に合わせたM54としています。これにより、以前作って頂いた48mmと52mmのフィルターリングがそのまま使えます。M54と少し小さくなりますが、CMOSセンサーに近い位置なので開口径が54mmもあれば十分だろうとのことでした。
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新しい延長筒を取り付けたところ。
延長筒の長さはCFW1-5を取り付けるためのテーパーリングの光路長+延長筒の光路長がML16000オフアキシステムと同じになるように作り直しています。

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ML16000用のオフアキリングを接続。

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延長筒からCFW1-5に交換。
接続リングを分解しなくても簡単に交換出来るようになりました。これでASI6200MMProまたはMCProを購入する下準備が完成しました。いつになるやら....(笑)

...これでようやく完成しました。梅雨が明けたらテスト撮影です。