先日のASA10Nの撮影で、久しぶりに親子亀方式でED70SSを載せて同時撮影を行いました。
IMG_5457
笠井のED屈折・RCマルチフラットナーⅡはバックフォーカスを変化させる機構が備わっているので、色々な鏡筒で最適なバックフォーカス位置に調整出来るのが売りです。


IMG_3599
 笠井のED屈折・RCマルチフラットナーⅡのバックフォーカスの適正値は55mmとのことでしたが、今までしっかりと調べていませんでした。

 今回バックフォーカス値を55mmで撮影した画像を拡大すると周辺星像がかなり肥大しています。
Backfocus55mm
これでは強調処理したときにかなり星が肥大し見れたものではなくなります。

取り敢えずバックフォーカス値を55mmから70mmまで5mmづつ変化させてみました。
Backfocus60mm
バックフォーカス値60mmの星像です。
少し良くなってきました。
Back Focus 65mm のコピー
バックフォーカス値65mmの位置の星像

さらに良くなっています。
backfocus 70mm のコピー
バックフォーカス値70mmの位置の星像
問題ないレベルまで改善しました。


この状態で北アメリカ星雲を撮影してみました。
NGC7000_ED70SS_COOLED6D_ABE_SPCC_ASHT_PS_BXTps2 のコピー のコピー
北アメリカ星雲とペリカン星雲
撮影日時:2023年7月18日20時37分〜
撮影地:岐阜県土岐市自宅観測所
望遠鏡:ビクセンED70SS(400mmF5.7)
コレクター:笠井のED屈折・RCマルチフラットナーⅡ
カメラ:Seo-Cooled6D(SEO-SP4C) -2℃
フィルター:IDAS HEUIB-2
ガイド:ノータッチ
露光:1分×49枚 ISO3200 
総露光時間:49分

薄雲がある空の状態が良くなかったためかぶりが酷く、コントラストが良くないのはご容赦下さい。

拡大してみました。
back focus 70mm ngc7000 のコピー
フルサイズ周辺部でも結構良い線行っています。
当然最新のRedCat、FRAやFL55SS等と比べたらひけを取るでしょうがこれだけ写ってくれれば大満足です。
購入価格5万円弱だったと思いますが、コスパ良いですね。

おまけ
バックフォーカス値を70mmに設定する前に55mmで撮影した画像がBXT(BlurXTerminator)でどこまで改善するか試して見ました。

先ずはバックフォーカス55mmの写真です。vdb152_ED70SS_backfocus 55mm のコピー
BACKFOCUS55mm 処理画像
APS-Cどころか1インチサイズくらいまでしか使えないですね。

BXTを掛けた画像は画像はこちら。
vdb152_ED70SS_backfocus 55mm bxt

vdb152_ED70SS_backfocus 55mm bxt 四隅拡大
良くはなりましたが、流石にこれでOKとはなりませんでした。