星仲間の星鳥さんとは一緒に遠征する計画を立てながらも、中々天候に恵まれずにいましたが、4月29日は快晴に恵まれ、2年半ぶりにようやく一緒に星の撮影遠征ができました。遠征先は長野県阿智村の栗矢観測所です。
自分にとっては数少ない遠征先でも一番多く訪れる場所ですが、星鳥さんは自宅から遠いこともあって初めての宿泊です。

栗矢観測所室内の様子(翌朝撮影)
テーブルの上のPCと撮影PCとを接続してリモートで撮影します。
この日の夜は最低気温が3℃と真冬並みに冷えたので、奥に見える暖炉が活躍してくれました。

今回は夏の星雲星団を狙ってε-160EDとε-130Dを並列同架して撮影しました。約2年ぶりのイプシロンです。もうちょっと使わないともったいないなあ...(^_^;
ただこの組み合わせだとケーブルがとんでもないことに....

ヤバいくらいのケーブル。自動導入時は引っかからないか気に掛けて動かさないと怖くて怖くて(笑)
なので室内からの自動導入はやめました。
当日は雨上がりと言うこともあって風が強く、望遠鏡が倒れるんじゃないかと心配になりました。
ポータブル赤道儀(GPDの赤緯体を外して赤径のみ)が三脚がチャチなので倒れないか心配しましたが、大丈夫でした。風が止んだのは23時頃。アンタレス付近が撮影可能になるまで時間があったので、マルカリアンを撮影しました。
撮影画面はこちら

処理した画像はこちら

マルカリアンチェーン付近
撮影日時:2025年4月29日22時43分〜
撮影場所:長野県阿智村栗矢観測所
望遠鏡:①タカハシε-160ED(530mm F3.3)、②ε-130D(430mm F3.3)
コレクター:①、②共に専用イプシロン純正コレクターレンズ(1.0倍)
カメラ:①ZWO ASI6200MMPro(-20℃、Gain100、Offset50)
②FLI ML29050(-30℃)
フィルター:①Astrodon Gen-2 Tru-Blance I-Series LRGB Filters
②Astrodon Gen-2 Tru-Blance E-Series LRGB Filters
赤道儀:ビクセンAXD
ガイド:5cmF4ガイド鏡+SX-Superstar+N.I.N.A.+PHD2にてガイド
露光:①L5分×4枚、R5分×3枚、G5分×3枚、B5分×2枚
②5分×3枚、R5分×3枚、G5分×3枚、B5分×6枚(Lは1bin、RGBは2bin)
総露光時間:135分
BXTの力を借りて流れた星を修正しました。
今回の本名は夜半過ぎから撮影可能となるアンタレス付近です。
ようやく風も収まり、朝まで撮影出来ていたようです(撮影開始後横になったら寝てしまいました)

アンタレス付近(カラフルタウン中心部)
影日時:2025年4月30日00時08分〜
撮影場所:長野県阿智村栗矢観測所
望遠鏡:①タカハシε-160ED(530mm F3.3)、②ε-130D(430mm F3.3)
コレクター:①、②共に専用イプシロン純正コレクターレンズ(1.0倍)
カメラ:①ZWO ASI6200MMPro(-20℃、Gain100、Offset50)
②FLI ML29050(-30℃)
フィルター:①Astrodon Gen-2 Tru-Blance I-Series LRGB Filters
②Astrodon Gen-2 Tru-Blance E-Series LRGB Filters
赤道儀:ビクセンAXD
ガイド:5cmF4ガイド鏡+SX-Superstar+N.I.N.A.+PHD2にてガイド
露光:①L5分×8枚、R5分×8枚、G5分×8枚、B5分×12枚
②5分×8枚、R5分×7枚、G5分×7枚、B5分×14枚(Lは1bin、RGBは2bin)
総露光時間:360分
処理:PixInsightにて処理。WBPPにてキャリブレーション。ABE、BXT(Correct only)、HT、MS、AS、CT、LHE、NXT、SXT等。PsCCにてカブリ補正、コントラスト強調、彩度下げてNXT(暗部のみ)

コメント
2つのカメラで撮影した分を一度にWBPPしたらエラーに。???
個別で処理し直しました。
上にも書きましたが、ツイン鏡筒では配線のスパゲッティ状態が半端なく、星鳥さんを通じてTezさんに教えて頂いたSV241という電源USBボックスを購入しました。
これで少しは配線がまとまるかな....到着はまだ先ですが楽しみです。
5/6追加
今回35mmでアンタレス付近と天の川を撮るつもりでポタ赤(GPD赤道儀の赤緯体を外して一軸ガイド)を持ち込みました。さて撮影しようとしたら...カメラの回転機構がありません。ん?広角レンズによる撮影は5年ぶり?
鏡筒バンドで固定するアポゾナー+6Dではカメラを回転することが出来たのですっかり忘れていました。広角レンズは若しかしたら自由雲台で撮影していたのかもしれません。しかし、今回自由雲台を持ってこなかったので、結局撮影出来ず。
帰宅後カメラが回転できる装置がないか調べてみると....
ATOLLという製品がケンコートキナーから発売されていました。
ネットで調べてみるとヤフオクで中古美品が16,500円で売られていたので早速ゲットしました。

カメラと接続しました。

0度の位置

90度回転
任意の角度で固定できるのでこれで撮影出来ます。
翌日自宅倉庫で事件が。
GPDポタ赤を引っかけて倒してしまいました。
すると、バランスウエイトのネジがスライドバーからもげてしまいました。

随分前に買ったのでどこの製品かも忘れています。ネットで調べても出てきませんでした。
仕方なく、ビクセン・スライド雲台プレートDDを購入しました。

早速取り付けました。

今回は遠征から帰ってから、小物ですが結構買い物しました。
余分な出費もありましたが、次回はこのポタ赤を持って天の川を撮影したいと思います。
自分にとっては数少ない遠征先でも一番多く訪れる場所ですが、星鳥さんは自宅から遠いこともあって初めての宿泊です。

栗矢観測所室内の様子(翌朝撮影)
テーブルの上のPCと撮影PCとを接続してリモートで撮影します。
この日の夜は最低気温が3℃と真冬並みに冷えたので、奥に見える暖炉が活躍してくれました。

今回は夏の星雲星団を狙ってε-160EDとε-130Dを並列同架して撮影しました。約2年ぶりのイプシロンです。もうちょっと使わないともったいないなあ...(^_^;
ただこの組み合わせだとケーブルがとんでもないことに....

ヤバいくらいのケーブル。自動導入時は引っかからないか気に掛けて動かさないと怖くて怖くて(笑)
なので室内からの自動導入はやめました。
当日は雨上がりと言うこともあって風が強く、望遠鏡が倒れるんじゃないかと心配になりました。
ポータブル赤道儀(GPDの赤緯体を外して赤径のみ)が三脚がチャチなので倒れないか心配しましたが、大丈夫でした。風が止んだのは23時頃。アンタレス付近が撮影可能になるまで時間があったので、マルカリアンを撮影しました。
撮影画面はこちら

処理した画像はこちら

マルカリアンチェーン付近
撮影日時:2025年4月29日22時43分〜
撮影場所:長野県阿智村栗矢観測所
望遠鏡:①タカハシε-160ED(530mm F3.3)、②ε-130D(430mm F3.3)
コレクター:①、②共に専用イプシロン純正コレクターレンズ(1.0倍)
カメラ:①ZWO ASI6200MMPro(-20℃、Gain100、Offset50)
②FLI ML29050(-30℃)
フィルター:①Astrodon Gen-2 Tru-Blance I-Series LRGB Filters
②Astrodon Gen-2 Tru-Blance E-Series LRGB Filters
赤道儀:ビクセンAXD
ガイド:5cmF4ガイド鏡+SX-Superstar+N.I.N.A.+PHD2にてガイド
露光:①L5分×4枚、R5分×3枚、G5分×3枚、B5分×2枚
②5分×3枚、R5分×3枚、G5分×3枚、B5分×6枚(Lは1bin、RGBは2bin)
総露光時間:135分
BXTの力を借りて流れた星を修正しました。
今回の本名は夜半過ぎから撮影可能となるアンタレス付近です。
ようやく風も収まり、朝まで撮影出来ていたようです(撮影開始後横になったら寝てしまいました)

アンタレス付近(カラフルタウン中心部)
影日時:2025年4月30日00時08分〜
撮影場所:長野県阿智村栗矢観測所
望遠鏡:①タカハシε-160ED(530mm F3.3)、②ε-130D(430mm F3.3)
コレクター:①、②共に専用イプシロン純正コレクターレンズ(1.0倍)
カメラ:①ZWO ASI6200MMPro(-20℃、Gain100、Offset50)
②FLI ML29050(-30℃)
フィルター:①Astrodon Gen-2 Tru-Blance I-Series LRGB Filters
②Astrodon Gen-2 Tru-Blance E-Series LRGB Filters
赤道儀:ビクセンAXD
ガイド:5cmF4ガイド鏡+SX-Superstar+N.I.N.A.+PHD2にてガイド
露光:①L5分×8枚、R5分×8枚、G5分×8枚、B5分×12枚
②5分×8枚、R5分×7枚、G5分×7枚、B5分×14枚(Lは1bin、RGBは2bin)
総露光時間:360分
処理:PixInsightにて処理。WBPPにてキャリブレーション。ABE、BXT(Correct only)、HT、MS、AS、CT、LHE、NXT、SXT等。PsCCにてカブリ補正、コントラスト強調、彩度下げてNXT(暗部のみ)

コメント
2つのカメラで撮影した分を一度にWBPPしたらエラーに。???
個別で処理し直しました。
上にも書きましたが、ツイン鏡筒では配線のスパゲッティ状態が半端なく、星鳥さんを通じてTezさんに教えて頂いたSV241という電源USBボックスを購入しました。
これで少しは配線がまとまるかな....到着はまだ先ですが楽しみです。
5/6追加
今回35mmでアンタレス付近と天の川を撮るつもりでポタ赤(GPD赤道儀の赤緯体を外して一軸ガイド)を持ち込みました。さて撮影しようとしたら...カメラの回転機構がありません。ん?広角レンズによる撮影は5年ぶり?
鏡筒バンドで固定するアポゾナー+6Dではカメラを回転することが出来たのですっかり忘れていました。広角レンズは若しかしたら自由雲台で撮影していたのかもしれません。しかし、今回自由雲台を持ってこなかったので、結局撮影出来ず。
帰宅後カメラが回転できる装置がないか調べてみると....
ATOLLという製品がケンコートキナーから発売されていました。
ネットで調べてみるとヤフオクで中古美品が16,500円で売られていたので早速ゲットしました。

カメラと接続しました。

0度の位置

90度回転
任意の角度で固定できるのでこれで撮影出来ます。
翌日自宅倉庫で事件が。
GPDポタ赤を引っかけて倒してしまいました。
すると、バランスウエイトのネジがスライドバーからもげてしまいました。

随分前に買ったのでどこの製品かも忘れています。ネットで調べても出てきませんでした。
仕方なく、ビクセン・スライド雲台プレートDDを購入しました。

早速取り付けました。

今回は遠征から帰ってから、小物ですが結構買い物しました。
余分な出費もありましたが、次回はこのポタ赤を持って天の川を撮影したいと思います。
コメント
コメント一覧 (12)
栗矢観測所は星鳥さんのFBでも見ましたが、風呂や暖炉もあって冬も快適そうですね。
ガチ撮影のツインで撮影したアンタレス付近は見事です。
SV241は私もTezさんから聞いて早速注文しましたよ。
のんた
が
しました
お久しぶりです。コメント頂きありがとうございます。
冬場は高い山に行けなくなるので1月〜3月は暖炉のおかげで暖かく撮影出来ます。
GENTAさんも機会があれば是非ご一緒しましょう。
SV241をTezさんに紹介頂き、僕も2個セットで購入しました。良いですよね。
これって届くの7月なのかな...
のんた
が
しました
のんたさんとの遠征ようやくかなって良かったです。
現着時風が強くてどうなるかと思いましたが夜半前に
落ち着いて良かったです。
カラフルタウン画角が迫った分迫力ある作品に仕上がって
良い感じです特にM4球状星団のツブツブがとても綺麗です
ツイン砲の本領発揮してますよね~
栗矢観測所の暖炉効果凄かったです暖かい事も宛ら最初の遠征地
で不意に濡れてしまった荷物を乾かす事が出来ました。
また他の設備の充実していて連泊したい気分でした(笑)
電源良い物を教えて貰って良かったですね、私が使っている物
より小型で場所も取らないしこれで配線ジャングルから緩和され
ると良いですね。
今回はとても良い一晩でした、また人数枠空いている様なら
お邪魔したいと思います、お疲れさまでした。
のんた
が
しました
今回はご一緒して頂き、また遠路からありがとうございました。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいます。
でも当日は本当に風が強くて大変でしたね。この栗矢観測所は風が強い日が結構多くて、特に冬型(雨上がり)は透明度は良いのですがダメですね。
電源USBボックスを見せて頂いたおかげで、Tezさんから良いものを紹介して頂きました。これなら配線が楽になりますね。出来れば鏡筒毎に欲しいですが、流石に無理なので
取り敢えず2つ買いました。秋頃にはPCから制御できる上位バージョンが出るようです。電源ON-OFFとかが遠隔で出来るのでしょうか。
遠いので中々これないと思いますが、また機会があればご一緒してください。
のんた
が
しました
僕も年末年始にやってみたんですが、結構たいへんでした。
ケーブルテンションのせいか?ガイドもイマイチでした・・
マルカリアン、上品な仕上げで綺麗ですね。
アンタレス付近も綺麗ですが、構図がちょっと苦しいでしょうか?モザイク合成の予定だったりします・・?
でも、散光星雲を透かした先に見える球状星団がとても綺麗ですね。
見習いたいです。
栗矢観測所、設備充実でいいですね。
昔の伊豆天城ドームを思い出しました。
春野も十分な設備なので、もっと活用せねば・・。
のんた
が
しました
コメントありがとうございます。
遠征では初めての並列同架でしたが、USBや電源ケーブルだけでとんでもない事になりました。
これなら赤道儀2台の方が良いかもしれません。
アンタレス付近530mmだとかなりキツい構図です。当初上下2枚モザイクも考えたのですが、0時から3時まで約3時間強しかないので1構図1.5時間の露光時間では
厳しいこと、今回上半分としても、下半分が次いつ遠征に行けるか分からないのでやめました。
左下の黄色い散光星雲の後ろにある球状星団....僕も気になっていました。
栗矢は特に冬場が暖炉もあって快適です。
春野も良さそうですね。
のんた
が
しました
電源BOX早々に購入されたのですね
この手のものは最近中国製がものすごく進化しています。電動スケアリング調整装置なんてのも登場しました
自分は人柱でいろいろ試しています。
のんた
が
しました
コメントありがとうございます。また、いつも大変お世話になりありがとうございます。
Tezさんに教えていただいた電源ボックス早速注文しましたが、人気商品みたいで到着は7月になりそうです。
電動スケアリング調整装置??そんなのもあるんですね。それは良さそうですね。
また結果分かったら教えてください。
のんた
が
しました
いま別の電源ボックスを注文中。いま中国製の小型の使ってるんですが
小さいのは良いのですがUSBの電源逆流問題でPCのマザーボードが壊れました
幸いSSDは無事でしたが。メーカーに送ってマザボ交換でした
今は内部に逆流防止回路を組み込んで使ってます
svbonyのはどうなんでしょうね
のんた
が
しました
コメントありがとうございます。
電動スケアリング調整装置10万越えですか.高いですね。ちょっと手が出る価格ではないですね。
電源ボックスの逆流でマザーボードが故障なんてあるんですね。
SV241の説明文読みましたが、逆流防止回路かどうか分かりませんが、なんとなくそんな機能が付いている感じです。
以下SVBONYのSV241のページから引用
安全で信頼性が高く、ESD 保護が内蔵。逆極性、短絡からデバイスを保護する高効率フィルタリングを備えています。すべての接続が安定で安心です。逆極性、短絡からデバイスを保護するバリアとして機能します。「人体と電子機器など帯電した物体同士が接触すると、静電気の放電が発生します。この現象を「ESD:Electro-Static Discharge」と呼びます。人体から発生するESDは数千Vの高電圧であり、この高電圧パルスが、触れた電子機器内部に侵入し、IC回路の誤作動や破壊を引き起こします。このように電子機器内部に侵入したESDが製品やシステムを破壊することを防止するためには、ESDの抑制や除去を行う対策部品を設置する必要があります。」
とありました。
のんた
が
しました
早速ヤフオクを見ましたら、のんたさんがGETされた5/1終了品がありました。
グッとタイミングでしたね。
アマゾンを見たらSilence CornerのATOLL Xタイプというのが¥1.4マンで出ていました。
私も昔購入した同じようなごついタイプは持っているのですが、ポタ赤ようにアルカスイス規格の製品を検討してみようと思います。
最近はDSLRの新規購入を考えることが無くなっていましたので、カメラ関連情報が得られていませんでした。
情報をありがとうございました。
のんた
が
しました
コメントありがとうございます。
Silence Corner ATOLL X まさに僕が買ったのと同じものです。ケンコーはこれのOEMなんですね。
14000円なら僕が買った中古より安いです。気付かなかったです。
あれから天気が悪い日が続いているので実戦投入していません。晴れないかなあ。
のんた
が
しました