この秋明るめの彗星がいくつかやってきます。その中で一番の期待はレモン彗星C/2025A6です。現在は地球に近づきつつあり、日に日に明るく大きくなってきています。
 
 彗星好きの僕が撮影しない訳がないのですが、中々晴れなくてようやく9月24日未明に晴れてくれました。その後も毎日チェックしていますが結局晴れないまま28日を迎えています。来月まで楽しめそうなので晴れたら撮影をと思っています。

 今回ちょうど観測所の赤道儀に搭載している望遠鏡は彗星に合わせたようにε-160EDとε-130Dでした。
ε-160EDはASI6200MMPro、ε-130DはML29050で両方とも白黒カメラでした。彗星に合わせてどちらもカラーカメラにしたいところですが、カラーCMOSカメラはASI2600MCProしか持っていないので、焦点距離の短いε-130Dの方に付いているML29050を外して取り付けました。ε-160EDは冷却6Dにしようかとも思いましたが、冷却CMOSカメラの方がよく写ること、ε-160ED+ASI6200MMProはLum画像として、ε-130D+ASI2600MCProはカラー画像を同時に撮影しLRGB合成することにしました。
 
 22時頃から電源を入れ、スカイフラット、ダーク、バイアスを撮影し、そのまま冷却したままで一旦眠りに付きました。3時40分の目覚まし時計の音で目を覚まし、玄関前の観測所に行き撮影準備開始。
するとなぜか最後に撮影していたはずのバイアス撮影でエラーとなり、カメラの接続が出来なくなっていました。再接続しようにもエラーとなるため、仕方なく一旦PCを再起動、カメラも電源再起動したところ問題なく接続出来ました。しかし、この時すでに4時過ぎ。『やばい、早くしないと夜が明けてしまう』焦る気持ちを抑えながら、カメラの冷却をON。結露が心配でしたが時間がないのでそのまま一気に-15℃まで冷却。その間に自動導入とシーケンス設定を行い、結局撮影開始が薄明開始の4時12分となってしまいました(>_<)

  4時30分を超えてくると空が青く明るくなってきました。PCに上がってきた撮影済み画像を見ながら4時39分まで撮影。結局30分程度の撮影時間となってしまいました。
トラブルも見越して、もうちょっと早く準備しないとダメですね。

長くなりましたが、撮影結果です。
C2025A6 レモン彗星2025_9_24 E160ED_6200MMPro_Lum_E130D_2600MCPro5000

C2025A6(レモン彗星)
撮影日時:2025年9月24日 04時12分〜39分
撮影場所:岐阜県土岐市駄知町 自宅観測所
望遠鏡:①ε-160ED(530mmF3.3)
    ②ε-130D(430mmF3.3)
カメラ:①ASI6200MMPro G100、Offset50 -15℃
    ②ASI2600MCPro G100、Offset50 -15℃
フィルター:①Astrodon Gen-2 Tru-Blance I-Series L Filter
      ②ASI2600MCPro内蔵IR-CUTフィルター
赤道儀:ビクセンAXD赤道儀
ガイド:StarBookTenによる彗星ガイド
露光:①Lum3分×8枚=24分
   ②3分×8枚=24分
総露光時間:48分
処理:PixInsight、PsCCにて処理。


この写真の画角は530mm+APS-Cカメラ+多少Cropしているのでフルサイズ換算で900mm程度と思います。それでも結構イオンの尾が見えていますね。形も複雑なので時間を短く連続で撮影すると面白そうです。
 今回慌てて撮影開始したので、ピントが合っていませんでした。一応夕方合わせましたが、流石に6時間以上経過し気温も下がってきていたのでそのままでは無理ですね。拡大禁止です(笑)