皆様あけましておめでとうございます。
2016年を振り返る総括、今回は後編、写真編です。

カタリナ彗星とアルクトゥールス
2016年1月1日午前4時28分~ 自宅観測所
ε-130D+ML8300 -20℃
L:60秒×8枚、RGB:60秒×2枚
※2016年の撮り初めです。年が明けてすぐの撮影だったんですね。気合入っているなあ。今年(2016年12月31日)は当直なので撮影できません。

カタリナ彗星
2016年1月11日(月) 午前2時15分ごろ
長野県下條村
R200SS+コレクターPH+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) -15℃
120秒×4枚、240秒×2枚

バラ星雲
2016年1月10日 21:00~
長野県下伊那郡下條村
R200SS+コレクターPH+ワイドアダプターDX+SEO-COOLED 6D(SEO-SP4)
SXP赤道儀、6㎝ガイド鏡+2.4倍Cマウントテレコン+SXLODESTAR+PHD2+BACKYARDEOS3.15にてディザリングガイド。
5分×19枚+10分×4枚=合計2時間15分
実際は3時間以上撮影したのですが、子午線反転してから位置合わせが悪くまた星が流れてしまったコマが多かったのでカットしたら2時間ちょっとになってしまいました。風に弱いです。
※コメントにもありますが、風に弱く微妙に星が流れることが多く悩んでいました。これを契機にオフアキにすることを決意します。またバラ星雲最初にアップした時緑色が強いと指摘されました。このことからノートパソコンでの画像処理は限界と思いモニター(CG211)を買う事を決めました。
そうそう、この遠征では、ダーク撮影中にカメラを机の上から落として壊してしまいました。
思いのほか軽傷だったため1週間で直ってきました。瀬尾さんありがとうございました。

カタリナ彗星とM101
2016年1月17日4時30分
ε-130D+SEO-COOLED 6D(SEO-SP4) -19℃(BackyardEOSの表示はー25℃)
AXD赤道儀にて自動追尾
ISO3200 120秒×2枚をコンポジット合成(恒星と彗星移動の中間)
自宅の割にコントラストよく撮れました。中光害地ですが透明度さえ良ければ何とかなるものですね。
※カタリナ彗星1か月以上明るく1等星や有名な星雲に近づいて楽しめた彗星でした。

リニア彗星(252P)とM14
2016年4月5日午前3時15分 自宅観測所
R200SS+コレクターPH+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) -18℃ ISO3200
AXD赤道儀+6㎝℉4ガイド鏡+Cマウントテレコンバーター+SX Lodestarにて恒星ガイド。
彗星;2分×4枚、M14:2分×4枚をそれぞれコンポジット合成後モザイク合成。
なかなか晴れませんでしたが、ようやく晴れて撮影できました。M14最接近の前日の写真です。
本来なら今日(6日未明)に撮影したかったのですが、仕事で撮影できず、残念でした。
R200SS(760㎜)ではこれらが収まるかぎりぎりだったので、上下モザイクしました。
PsCCではモザイク合成がエラーでできず、IMAGE COMPOSITE EDITORを使ったら一発でした。
あまり期待していませんでしたが結構明るく大きい彗星ですね。
※2016年前半は彗星ばっかり撮っていますね(笑)

北アメリカ星雲とペリカン星雲
2016年5月13日1時34分~ 自宅観測所
ε-130D+Seo-Cooled6D(SEO-SP4)-13℃冷却
AXD赤道儀、5㎝F4ガイド鏡+SXLodestar+PHD2にてディザリングガイド
3分×23枚 ISO1600
CCDStack2にてダーク減算、フラット補正、現像
SI7にてコンポジット、色調補正、被り補正、デジタル現像
PsCC2015にてコントラスト強調、色調補正、被り補正、ノイズ処理など
透明度がよかったので自宅からにしては結構写りました。
次回は遠征で暗いところでしっかり露出したいです。
※今年は悪天候で遠征がほとんどできませんでした。今までなら平日の撮影は次の日の仕事に差し支える可能性があるため我慢してきましたが、ここまで悪天候続きだと平日とか言ってられません。思いのほかしっかり写っていますね。

パンスターズ彗星とNGC7293
2016年6月3日午前3時16分~ 自宅観測所より
ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) -13℃
AXD赤道儀、5㎝F4ガイド鏡+SX Lodestarにて恒星ガイド
ISO3200 1分×7枚
自宅からぎりぎりの高さでした。
2時30分ごろから自動導入でこの構図にセットして待ちかまえましたが、3時過ぎても山の中。結局薄明開始後の撮影となりました。ステラナビでシミュレートしてもう少し山が低い表示だったのですが、実際の山はもう少し高かったです。
※結局この日しか晴れませんでした。家からだとほんとぎりぎり。だれか山削ってくれないかな。

はくちょう座サドル付近(モザイク)
上半分
2016年6月2日午前0時25分~
ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4)-15℃ フィルターなし
AXD赤道儀、5㎝F4ガイド鏡 SX Lodestar PHD2、BACKYARD EOSにてデザリングガイド。5分×16枚 ISO1600
下半分
サドル付近
2016年5月11日23時38分~ 自宅観測所
ε-130D+Seo-Cooled6D(SEO-SP4)-13℃冷却
AXD赤道儀、5㎝F4ガイド鏡+SXLodestar+PHD2にてディザリングガイド
3分×16枚 ISO1600
自宅からの撮影だと、この方角(東側40~90°)が最も暗いです。
※このあたりから自宅撮影での処理のコツを覚えて何とかみられる写真になるようになりました。

NGC6823
2016年7月18日23時30分~15分露出×8枚、19日21時30分~15分露出×14枚 自宅観測所にて
VC200L直焦点+ML8300(Astronomik Hαフィルター 12nm) ー25℃冷却
AXD赤道儀、SX Lodestarにてオフアキシスガイド,
MaximDL6 Proにて撮像、ディザリングガイド
CCDStack2にてダーク減算、フラット補正
SI7にてホットクールピクセル除去、加算平均、カブリ補正、レベル補正、デジタル現像
PsCC2015にてコントラスト強調、カブリ補正、ノイズ処理
※これHαではありませんでした。L画像です。
ずーっとHα画像と思っていましたが、この写真を撮影した3-4か月後、フィルターのゴミの清掃をするためにカメラを外してフィルターをMaximDLで回してみると..あれ?HαとLが入れ替わっているではありませんか。Hαフィルターと思っていたのですが、Lフィルターでした。
....そんなことわかりそうなのになあ。どおりで月夜になると写りが悪くなるわけだ。
透明度が悪いから悪いと思っていました。あほですね。
原因は、MaximDLをアップデートしたらフィルターの登録が外れてしまい、登録しなおしたときに間違えたみたいです。

M31
2016年8月6日、7日 原村星まつり会場にて
ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) -8℃ ISO1600
SXP赤道儀、5cmF4ガイド鏡、SX LODESTAR、PHD2、BackyardEOSにてディザリングガイド。
15秒×8枚、30秒×16枚、60秒×8枚、120秒×11枚、300秒×16枚、600秒×7枚 合計189分
RAP2にてダーク、フラット補正、PsCCにて現像、TIFF化。
SI7にてそれぞれの露出コマをコンポジットした画像をコンポジット。デジタル現像。
PsCCにてコントラスト強調、かぶり補正、色調強調、ノイズ処理など。
この時から多段階露光を標準としました。輝度差のあるM31だけでなく、恒星の肥大化を抑える効果があります。ぴんたんさんがFlatAideProを開発中(2017.1.1現在)なので楽しみです。

のぼるM45 (横構図) 自宅観測所より 2016年10月5日 23時33分~25時20分
ε-130D、AXD赤道儀 OFFAXISガイド
SEO-COOLED6D(SEO-SP4)+IDAS HEUIB-2フィルター
180秒×47枚 ISO1600
※HEUIB-Ⅱを使って初めて撮りました。コントラストがあって、自宅でもよい感じなのですが、冷却6D(SP4)だと赤ハロがでます(これはマスクを使って赤ハロを低減しています)。
機材編にも書きましたが、来年SP4Cに変更するか検討します。HEUIB-Ⅱなしの時のハロの出方次第です。どちらが少ないかな..。

勾玉星雲付近
2016年11月3日(水) 1時17分~3時02分(左右モザイク) 高鷲スノーパーク
ε-130D
SXP赤道儀
Seo-Cooled6D(SEO-SP4) ISO1600 5分×12枚(右)、5分×5枚(左)
SXLodestar+PHD2にてオフアキシスガイド(ディザリングガイド)
BackYardEOSにて撮影。
RAP2にてダーク減算、フラット補正。PsCC2017にて現像、色調補正。
Stellaimage7にてコンポジット、かぶり補正、デジタル現像。
PsCC2017にて強調処理、かぶり補正ノイズ処理。
※久しぶりに遠征撮影した写真です。やっぱり遠征しないと駄目ですね。星雲のコントラストが全然違うし、被りが少ないので処理が楽です。
この時は初めてが2つありました。
1つは、車の1500W電源で撮影したこと。
2つ目は、撮影終了直後に雨に降られて望遠鏡が濡れたこと。(少しでしたが...睡眠撮影しなくてよかった)

Arp273(UGC1810、UGC1813、矮小銀河)
2016年11月5日 21時10分~自宅観測所より
VC200L+ML8300 IDAS LRGB-RS2
L:15分×14枚、R:5分×4枚、G:5分×4枚、B:8分×6枚
AXD赤道儀 オフアキシスガイド
CCDStack2にてダーク、フラット補正、フラット補正
ステライメージ7にてコンポジット、デジタル現像
PhotoshopCC2017にてLRGB合成、色補正、強調処理。
1800㎜+フォーサーズフォーマットで約70%程度にトリミングしてこの大きさです。
※2015年の11月末にこれの存在を知り撮影しようにも、すでに西に傾く季節外れ。今年(2016年)こそと夏ぐらいから構えていたのですが、8-9月は記録的な悪天候。ようやく晴れたので撮影しました。

くらげ星雲、モンキー星雲付近
2016年11月28日 22時15分~自宅観測所より
ε-130D(k-astecフォーカサー)+SEO-COOLED6D(SEO-SP4)
AXD赤道儀にてオフアキシスガイド
上(くらげ)10秒×10枚、3分×38枚
下(さる)10秒×10枚、3分×30枚
RAP2にてダーク減算、フラット補正
PsCC2017にて現像、色補正
SI7にて10秒露出、3分露出それぞれを加算平均したのち、2つを加算コンポジット合成
かぶり補正、色補正、デジタル現像。
PsCC2017にてかぶり補正、コントラスト強調、ノイズ処理、モザイク合成。
かぶり取りだけで6時間かかりました。
※コメントにもあるように自宅での撮影はかぶりとの戦いです。それでも自宅で撮れるのはありがたいです。

馬頭星雲‐Ⅿ78星雲‐バーナードループ
2016年11月29日 23時29分~自宅観測所より
ε-130D(k-astecフォーカサー)+SEO-COOLED6D(SEO-SP4)
AXD赤道儀にてオフアキシスガイド
10秒×5枚、3分×16枚 ISO1600
RAP2にてダーク減算、フラット補正
PsCC2017にて現像、色補正
SI7にて10秒露出、3分露出それぞれを加算平均したのち、2つを加算コンポジット合成
かぶり補正、色補正、デジタル現像。
PsCC2017にてかぶり補正、コントラスト強調、ノイズ処理。
※透明度がいいと自宅でもいけるじゃんと思わせた写真です。もちろん遠征写真にはかないませんけど..。

かもめ星雲 自宅観測所 かもめ星雲 長野県阿智村清内路
2016年11月29日23時47分~ 2016年12月2日23時00分~
ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4)
AXD赤道儀にてオフアキシスガイド SXP赤道儀にてオフアキシスガイド
180秒×28枚 ISO1600 3秒*10枚,10秒*10枚,60秒*12枚,180秒*17枚,300秒*30枚
※初めて同じ対象を自宅と遠征地で比較撮影しました。
撮影時間が違っていたり赤道儀が違うので細かく見るといろいろ突っ込みどころありますが、総じて遠征撮影は星雲のコントラストが高いですし、左の翼の上の淡い青い星雲の写りが全然違います。

冬の大三角形
2016年12月2日23時08分~ 長野県阿智村清内路
EOS5DMarkⅡ(SEO-SP4)+Samyang35mmF1.4→2.8 ISO1600 120秒×116枚
GPD赤道儀ポタ赤仕様、BackyardEOSにてノータッチガイド撮影。
※広角レンズの写真の処理むつかしいですね。116枚撮ったのにイマイチでした。勉強しないといけません。

本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)
2016年12月30日18時06分 岐阜県山岡町
ビクセンED70SS+BORG0.85倍レデューサーDG・L+5DMarkⅡ(SEO-SP4)
GPD赤道儀にてノータッチガイド
1分×5枚、20秒×10枚を彗星核基準でコンポジット 20%ほどcrop。400㎜相当
※明るい場所での撮影なので淡い尾は光害に埋もれてしまいました。白黒反転させてみると画面からはみ出るほど尾が結構長く伸びています。
2016年の総括
キャリブレーションモニターを購入したり、オフアキにしたりしてとりあえず環境は整いつつあります。自宅撮影もよいのですが、やはり遠征地での撮影には敵いません。今年は天候が安定して遠征にたくさんいけると良いなと思っています。
最後になりましたが、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2016年を振り返る総括、今回は後編、写真編です。

カタリナ彗星とアルクトゥールス
2016年1月1日午前4時28分~ 自宅観測所
ε-130D+ML8300 -20℃
L:60秒×8枚、RGB:60秒×2枚
※2016年の撮り初めです。年が明けてすぐの撮影だったんですね。気合入っているなあ。今年(2016年12月31日)は当直なので撮影できません。

カタリナ彗星
2016年1月11日(月) 午前2時15分ごろ
長野県下條村
R200SS+コレクターPH+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) -15℃
120秒×4枚、240秒×2枚

バラ星雲
2016年1月10日 21:00~
長野県下伊那郡下條村
R200SS+コレクターPH+ワイドアダプターDX+SEO-COOLED 6D(SEO-SP4)
SXP赤道儀、6㎝ガイド鏡+2.4倍Cマウントテレコン+SXLODESTAR+PHD2+BACKYARDEOS3.15にてディザリングガイド。
5分×19枚+10分×4枚=合計2時間15分
実際は3時間以上撮影したのですが、子午線反転してから位置合わせが悪くまた星が流れてしまったコマが多かったのでカットしたら2時間ちょっとになってしまいました。風に弱いです。
※コメントにもありますが、風に弱く微妙に星が流れることが多く悩んでいました。これを契機にオフアキにすることを決意します。またバラ星雲最初にアップした時緑色が強いと指摘されました。このことからノートパソコンでの画像処理は限界と思いモニター(CG211)を買う事を決めました。
そうそう、この遠征では、ダーク撮影中にカメラを机の上から落として壊してしまいました。
思いのほか軽傷だったため1週間で直ってきました。瀬尾さんありがとうございました。

カタリナ彗星とM101
2016年1月17日4時30分
ε-130D+SEO-COOLED 6D(SEO-SP4) -19℃(BackyardEOSの表示はー25℃)
AXD赤道儀にて自動追尾
ISO3200 120秒×2枚をコンポジット合成(恒星と彗星移動の中間)
自宅の割にコントラストよく撮れました。中光害地ですが透明度さえ良ければ何とかなるものですね。
※カタリナ彗星1か月以上明るく1等星や有名な星雲に近づいて楽しめた彗星でした。

リニア彗星(252P)とM14
2016年4月5日午前3時15分 自宅観測所
R200SS+コレクターPH+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) -18℃ ISO3200
AXD赤道儀+6㎝℉4ガイド鏡+Cマウントテレコンバーター+SX Lodestarにて恒星ガイド。
彗星;2分×4枚、M14:2分×4枚をそれぞれコンポジット合成後モザイク合成。
なかなか晴れませんでしたが、ようやく晴れて撮影できました。M14最接近の前日の写真です。
本来なら今日(6日未明)に撮影したかったのですが、仕事で撮影できず、残念でした。
R200SS(760㎜)ではこれらが収まるかぎりぎりだったので、上下モザイクしました。
PsCCではモザイク合成がエラーでできず、IMAGE COMPOSITE EDITORを使ったら一発でした。
あまり期待していませんでしたが結構明るく大きい彗星ですね。
※2016年前半は彗星ばっかり撮っていますね(笑)

北アメリカ星雲とペリカン星雲
2016年5月13日1時34分~ 自宅観測所
ε-130D+Seo-Cooled6D(SEO-SP4)-13℃冷却
AXD赤道儀、5㎝F4ガイド鏡+SXLodestar+PHD2にてディザリングガイド
3分×23枚 ISO1600
CCDStack2にてダーク減算、フラット補正、現像
SI7にてコンポジット、色調補正、被り補正、デジタル現像
PsCC2015にてコントラスト強調、色調補正、被り補正、ノイズ処理など
透明度がよかったので自宅からにしては結構写りました。
次回は遠征で暗いところでしっかり露出したいです。
※今年は悪天候で遠征がほとんどできませんでした。今までなら平日の撮影は次の日の仕事に差し支える可能性があるため我慢してきましたが、ここまで悪天候続きだと平日とか言ってられません。思いのほかしっかり写っていますね。

パンスターズ彗星とNGC7293
2016年6月3日午前3時16分~ 自宅観測所より
ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) -13℃
AXD赤道儀、5㎝F4ガイド鏡+SX Lodestarにて恒星ガイド
ISO3200 1分×7枚
自宅からぎりぎりの高さでした。
2時30分ごろから自動導入でこの構図にセットして待ちかまえましたが、3時過ぎても山の中。結局薄明開始後の撮影となりました。ステラナビでシミュレートしてもう少し山が低い表示だったのですが、実際の山はもう少し高かったです。
※結局この日しか晴れませんでした。家からだとほんとぎりぎり。だれか山削ってくれないかな。

はくちょう座サドル付近(モザイク)
上半分
2016年6月2日午前0時25分~
ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4)-15℃ フィルターなし
AXD赤道儀、5㎝F4ガイド鏡 SX Lodestar PHD2、BACKYARD EOSにてデザリングガイド。5分×16枚 ISO1600
下半分
サドル付近
2016年5月11日23時38分~ 自宅観測所
ε-130D+Seo-Cooled6D(SEO-SP4)-13℃冷却
AXD赤道儀、5㎝F4ガイド鏡+SXLodestar+PHD2にてディザリングガイド
3分×16枚 ISO1600
自宅からの撮影だと、この方角(東側40~90°)が最も暗いです。
※このあたりから自宅撮影での処理のコツを覚えて何とかみられる写真になるようになりました。

NGC6823
2016年7月18日23時30分~15分露出×8枚、19日21時30分~15分露出×14枚 自宅観測所にて
VC200L直焦点+ML8300(Astronomik Hαフィルター 12nm) ー25℃冷却
AXD赤道儀、SX Lodestarにてオフアキシスガイド,
MaximDL6 Proにて撮像、ディザリングガイド
CCDStack2にてダーク減算、フラット補正
SI7にてホットクールピクセル除去、加算平均、カブリ補正、レベル補正、デジタル現像
PsCC2015にてコントラスト強調、カブリ補正、ノイズ処理
※これHαではありませんでした。L画像です。
ずーっとHα画像と思っていましたが、この写真を撮影した3-4か月後、フィルターのゴミの清掃をするためにカメラを外してフィルターをMaximDLで回してみると..あれ?HαとLが入れ替わっているではありませんか。Hαフィルターと思っていたのですが、Lフィルターでした。
....そんなことわかりそうなのになあ。どおりで月夜になると写りが悪くなるわけだ。
透明度が悪いから悪いと思っていました。あほですね。
原因は、MaximDLをアップデートしたらフィルターの登録が外れてしまい、登録しなおしたときに間違えたみたいです。

M31
2016年8月6日、7日 原村星まつり会場にて
ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) -8℃ ISO1600
SXP赤道儀、5cmF4ガイド鏡、SX LODESTAR、PHD2、BackyardEOSにてディザリングガイド。
15秒×8枚、30秒×16枚、60秒×8枚、120秒×11枚、300秒×16枚、600秒×7枚 合計189分
RAP2にてダーク、フラット補正、PsCCにて現像、TIFF化。
SI7にてそれぞれの露出コマをコンポジットした画像をコンポジット。デジタル現像。
PsCCにてコントラスト強調、かぶり補正、色調強調、ノイズ処理など。
この時から多段階露光を標準としました。輝度差のあるM31だけでなく、恒星の肥大化を抑える効果があります。ぴんたんさんがFlatAideProを開発中(2017.1.1現在)なので楽しみです。

のぼるM45 (横構図) 自宅観測所より 2016年10月5日 23時33分~25時20分
ε-130D、AXD赤道儀 OFFAXISガイド
SEO-COOLED6D(SEO-SP4)+IDAS HEUIB-2フィルター
180秒×47枚 ISO1600
※HEUIB-Ⅱを使って初めて撮りました。コントラストがあって、自宅でもよい感じなのですが、冷却6D(SP4)だと赤ハロがでます(これはマスクを使って赤ハロを低減しています)。
機材編にも書きましたが、来年SP4Cに変更するか検討します。HEUIB-Ⅱなしの時のハロの出方次第です。どちらが少ないかな..。

勾玉星雲付近
2016年11月3日(水) 1時17分~3時02分(左右モザイク) 高鷲スノーパーク
ε-130D
SXP赤道儀
Seo-Cooled6D(SEO-SP4) ISO1600 5分×12枚(右)、5分×5枚(左)
SXLodestar+PHD2にてオフアキシスガイド(ディザリングガイド)
BackYardEOSにて撮影。
RAP2にてダーク減算、フラット補正。PsCC2017にて現像、色調補正。
Stellaimage7にてコンポジット、かぶり補正、デジタル現像。
PsCC2017にて強調処理、かぶり補正ノイズ処理。
※久しぶりに遠征撮影した写真です。やっぱり遠征しないと駄目ですね。星雲のコントラストが全然違うし、被りが少ないので処理が楽です。
この時は初めてが2つありました。
1つは、車の1500W電源で撮影したこと。
2つ目は、撮影終了直後に雨に降られて望遠鏡が濡れたこと。(少しでしたが...睡眠撮影しなくてよかった)

Arp273(UGC1810、UGC1813、矮小銀河)
2016年11月5日 21時10分~自宅観測所より
VC200L+ML8300 IDAS LRGB-RS2
L:15分×14枚、R:5分×4枚、G:5分×4枚、B:8分×6枚
AXD赤道儀 オフアキシスガイド
CCDStack2にてダーク、フラット補正、フラット補正
ステライメージ7にてコンポジット、デジタル現像
PhotoshopCC2017にてLRGB合成、色補正、強調処理。
1800㎜+フォーサーズフォーマットで約70%程度にトリミングしてこの大きさです。
※2015年の11月末にこれの存在を知り撮影しようにも、すでに西に傾く季節外れ。今年(2016年)こそと夏ぐらいから構えていたのですが、8-9月は記録的な悪天候。ようやく晴れたので撮影しました。

くらげ星雲、モンキー星雲付近
2016年11月28日 22時15分~自宅観測所より
ε-130D(k-astecフォーカサー)+SEO-COOLED6D(SEO-SP4)
AXD赤道儀にてオフアキシスガイド
上(くらげ)10秒×10枚、3分×38枚
下(さる)10秒×10枚、3分×30枚
RAP2にてダーク減算、フラット補正
PsCC2017にて現像、色補正
SI7にて10秒露出、3分露出それぞれを加算平均したのち、2つを加算コンポジット合成
かぶり補正、色補正、デジタル現像。
PsCC2017にてかぶり補正、コントラスト強調、ノイズ処理、モザイク合成。
かぶり取りだけで6時間かかりました。
※コメントにもあるように自宅での撮影はかぶりとの戦いです。それでも自宅で撮れるのはありがたいです。

馬頭星雲‐Ⅿ78星雲‐バーナードループ
2016年11月29日 23時29分~自宅観測所より
ε-130D(k-astecフォーカサー)+SEO-COOLED6D(SEO-SP4)
AXD赤道儀にてオフアキシスガイド
10秒×5枚、3分×16枚 ISO1600
RAP2にてダーク減算、フラット補正
PsCC2017にて現像、色補正
SI7にて10秒露出、3分露出それぞれを加算平均したのち、2つを加算コンポジット合成
かぶり補正、色補正、デジタル現像。
PsCC2017にてかぶり補正、コントラスト強調、ノイズ処理。
※透明度がいいと自宅でもいけるじゃんと思わせた写真です。もちろん遠征写真にはかないませんけど..。

かもめ星雲 自宅観測所 かもめ星雲 長野県阿智村清内路
2016年11月29日23時47分~ 2016年12月2日23時00分~
ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4) ε-130D+SEO-COOLED6D(SEO-SP4)
AXD赤道儀にてオフアキシスガイド SXP赤道儀にてオフアキシスガイド
180秒×28枚 ISO1600 3秒*10枚,10秒*10枚,60秒*12枚,180秒*17枚,300秒*30枚
※初めて同じ対象を自宅と遠征地で比較撮影しました。
撮影時間が違っていたり赤道儀が違うので細かく見るといろいろ突っ込みどころありますが、総じて遠征撮影は星雲のコントラストが高いですし、左の翼の上の淡い青い星雲の写りが全然違います。

冬の大三角形
2016年12月2日23時08分~ 長野県阿智村清内路
EOS5DMarkⅡ(SEO-SP4)+Samyang35mmF1.4→2.8 ISO1600 120秒×116枚
GPD赤道儀ポタ赤仕様、BackyardEOSにてノータッチガイド撮影。
※広角レンズの写真の処理むつかしいですね。116枚撮ったのにイマイチでした。勉強しないといけません。

本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)
2016年12月30日18時06分 岐阜県山岡町
ビクセンED70SS+BORG0.85倍レデューサーDG・L+5DMarkⅡ(SEO-SP4)
GPD赤道儀にてノータッチガイド
1分×5枚、20秒×10枚を彗星核基準でコンポジット 20%ほどcrop。400㎜相当
※明るい場所での撮影なので淡い尾は光害に埋もれてしまいました。白黒反転させてみると画面からはみ出るほど尾が結構長く伸びています。
2016年の総括
キャリブレーションモニターを購入したり、オフアキにしたりしてとりあえず環境は整いつつあります。自宅撮影もよいのですが、やはり遠征地での撮影には敵いません。今年は天候が安定して遠征にたくさんいけると良いなと思っています。
最後になりましたが、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
コメント
コメント一覧 (4)
今年もよろしくお願いします。
こうやって拝見すると1年の成果は凄いですね。ご自宅やその近傍で撮影できる環境というアドバンテージがあってのことかと思います。
昨年1年、なんだかんだと言いながらも機材もかなり充実されたようですので、今年の活用と成果が楽しみですね。
のんた
が
しました
一度お会いしたいですね。
今年はCANPが関東なので行きません?
のんた
が
しました
こうして拝見すると、ご自宅・遠征先問わずにクオリティの高い作品がいっぱいありますね。すばらしい!
のんた
が
しました
まだまだやるべき事は多いのですが、モニターをキャリブレーションモニターにしたり、オフアキにしたりとちりも積もればかも知れません。
また今年もステップアップ出来るように頑張ります。
のんた
が
しました