瀬尾さんの冷却改造デジカメSeo-Cooled6Dですが、当初UIBAR-Ⅲを内蔵したSEO-SP4モデルを購入しました。しかし、HEUIB-Ⅱフィルターを付けたときに赤いハロが輝星の周りに盛大に出現。解決するためにはクリアフィルター仕様のSEO-SP4Cにするしかほかになく、Cタイプに再改造依頼しました。
IRカットフィルターがクリアフィルターになったため、手前の52mm径のフィルターボックスにはIRカットフィルターが必項となったのですが、52mmのHEUIB-Ⅱフィルターは持っていたもののUIBAR-Ⅲを持値合わせていなかったためUIBAR-Ⅲの52mmφを探していました。ところが、IDASは52mmどころか、48mm径のUIBAR-Ⅲも製造中止。在庫限りの48mmの購入をためらい、52mmを探している内に48mmも在庫が底を尽いてしまいました🌀🌀
その後友人から48mm径のUIBAR-Ⅲを譲って頂けたのですが、やはり48mm径のフィルターだと52mm径と比べて最周辺がかなり落ち込みます。

そこで、UIBAR-Ⅲに代わる52mm径のUV-IRカットフィルターを探しました。中々見つけることが出来ませんでしたが、灯台下暗しとはこの事ですね。アストロアーツのオンラインショップにMARUMI製の天体用UV-IRカットフィルター(52mmと77mm)を見つけました。

送料入れても7000円弱とUIBAR-Ⅲの半額以下。思い切って購入しました。
感度特性はこちら

MARUMIフィルター、UIBAR-ⅢそしてHEUIB-Ⅱの比較はこちら

UIBAR-Ⅲと比べると、青域も赤域もMARUMIの方が感度が高い(感度域が広い)です。
これは、実効感度が高くなるメリットはありますが、青ハロや赤かぶりの心配があります。
使用鏡筒にもよりますが、反射ならそれ程影響ないかな?実際撮影してみないと分かりませんが、フィルターが届いたらテスト結果をお知らせします。
追伸
フィルター届きました。

早速テスト撮影してみました。
望遠鏡はVC200L+レデューサーHD+冷却6Dです。
比較フィルターは
1)MARUMI UV-IR cut フィルター 52mm 6,150円
2)IDAS UIBAR-Ⅲ フィルター 48mm 21,600円
3)IDAS HEUIB-Ⅱ フィルター 52mm 21,600円
の3種です。
上の比較から、48mmフィルターだと四隅がけられてしまうので52mmが理想です。しかし、UIBAR-Ⅲの52mmは製造中止(現在は48mmも製造中止)。購入したMARUMIの52mmのフィルターがどうなのか興味があります。値段は1/4。これで使えそうなら最高のコストパフォーマンスフィルターです。
先ずはBackYardEOSの撮影画面から
最初はMARUMI UV-IR cut フィルター 52mm

次にUIBAR-Ⅲ 48mm

最後にHEUIB-Ⅱフィルター 52mm

MARUMIフィルターが一番赤くて明るいです。感度特性グラフと同じ印象ですね。
また、ピントの位置も他のフィルターより前ピンでした。フィルター厚が薄いのか。
次に周辺減光のテストです。ステライメージの等光曲線でチェック。
これは52mmと48mmの比較ですので上2つのフィルターで比較しました。
MARUMIフィルター 52mm

次にUIBAR-Ⅲ フィルター 48mm

ん...? 48mmのUIBAR-Ⅲと52mmのMARUMIフィルターで周辺減光がそれ程変わりません。
先のテストでは変化あったのに...。 今回VC200Lは直焦点ではなくレデューサーHDを付けてのテストなのが原因ですね。レデューサーHDのフルサイズでの周辺光量は47%。この影響によって、48mmも52mmも変わらなかったものと考えられます。
すなわち、レデューサーHDを使用するときには、48mmでも問題ない事になります。
フィルターの周辺減光を調べるなら周辺減光の小さな望遠鏡でテストしないと駄目でしたね(^^ゞ
次は最も気になる輝星の周りのゴースト・ハローのテストです。PSにて5段階の輝度マスクにて強調処理して淡い所を持ち上げています。Dark、Flat処理はしていません。
先ずはMARUMIフィルター

次にUIBARーⅢ フィルター

最後にHEUIB-Ⅱフィルター

どれも輝星の周囲に赤いハロが見られますが、一番多いのはMARUMIフィルター。次がHEUIB-Ⅱ、最も少ないのはUIBAR-Ⅲという結果となりました。
まとめ
今回の検証により、MARUMIフィルターの良い点は、UIBAR-Ⅲより若干実効感度が高い事です。また価格が非常に安く、52mm径のIRカットフィルターが手に入りにくい現在貴重なフィルターです。反面、赤ハロが輝星の周りに出るため処理に難儀しそうです。 UIBAR-Ⅲのようにもう少し感度領域を狭く出来れば良いのかなと思います。
今回の検証に使った望遠鏡(VC200L+レデューサーHD)ではレデューサーHD自体の周辺減光が大きいため52mmのアドバンテージは見られませんでした。よって、ハロの少ない48mm径のUIBAR-Ⅲがベストチョイスだと思います。
HEUIB-Ⅱフィルターは、改造カメラなのにヒストグラムが三色ピタッと揃い気持ちいいですが、実際撮影すると、若干色がキツく、自然な色合いに欠けるきらいがあります。 ただ、光害カット効果もあるため、自宅での撮影時はHEUIB-Ⅱフィルターも併用して撮影したいと思います。
IRカットフィルターがクリアフィルターになったため、手前の52mm径のフィルターボックスにはIRカットフィルターが必項となったのですが、52mmのHEUIB-Ⅱフィルターは持っていたもののUIBAR-Ⅲを持値合わせていなかったためUIBAR-Ⅲの52mmφを探していました。ところが、IDASは52mmどころか、48mm径のUIBAR-Ⅲも製造中止。在庫限りの48mmの購入をためらい、52mmを探している内に48mmも在庫が底を尽いてしまいました🌀🌀
その後友人から48mm径のUIBAR-Ⅲを譲って頂けたのですが、やはり48mm径のフィルターだと52mm径と比べて最周辺がかなり落ち込みます。

そこで、UIBAR-Ⅲに代わる52mm径のUV-IRカットフィルターを探しました。中々見つけることが出来ませんでしたが、灯台下暗しとはこの事ですね。アストロアーツのオンラインショップにMARUMI製の天体用UV-IRカットフィルター(52mmと77mm)を見つけました。

送料入れても7000円弱とUIBAR-Ⅲの半額以下。思い切って購入しました。
感度特性はこちら

MARUMIフィルター、UIBAR-ⅢそしてHEUIB-Ⅱの比較はこちら

UIBAR-Ⅲと比べると、青域も赤域もMARUMIの方が感度が高い(感度域が広い)です。
これは、実効感度が高くなるメリットはありますが、青ハロや赤かぶりの心配があります。
使用鏡筒にもよりますが、反射ならそれ程影響ないかな?実際撮影してみないと分かりませんが、フィルターが届いたらテスト結果をお知らせします。
追伸
フィルター届きました。

早速テスト撮影してみました。
望遠鏡はVC200L+レデューサーHD+冷却6Dです。
比較フィルターは
1)MARUMI UV-IR cut フィルター 52mm 6,150円
2)IDAS UIBAR-Ⅲ フィルター 48mm 21,600円
3)IDAS HEUIB-Ⅱ フィルター 52mm 21,600円
の3種です。
上の比較から、48mmフィルターだと四隅がけられてしまうので52mmが理想です。しかし、UIBAR-Ⅲの52mmは製造中止(現在は48mmも製造中止)。購入したMARUMIの52mmのフィルターがどうなのか興味があります。値段は1/4。これで使えそうなら最高のコストパフォーマンスフィルターです。
先ずはBackYardEOSの撮影画面から
最初はMARUMI UV-IR cut フィルター 52mm

次にUIBAR-Ⅲ 48mm

最後にHEUIB-Ⅱフィルター 52mm

MARUMIフィルターが一番赤くて明るいです。感度特性グラフと同じ印象ですね。
また、ピントの位置も他のフィルターより前ピンでした。フィルター厚が薄いのか。
次に周辺減光のテストです。ステライメージの等光曲線でチェック。
これは52mmと48mmの比較ですので上2つのフィルターで比較しました。
MARUMIフィルター 52mm

次にUIBAR-Ⅲ フィルター 48mm

ん...? 48mmのUIBAR-Ⅲと52mmのMARUMIフィルターで周辺減光がそれ程変わりません。
先のテストでは変化あったのに...。 今回VC200Lは直焦点ではなくレデューサーHDを付けてのテストなのが原因ですね。レデューサーHDのフルサイズでの周辺光量は47%。この影響によって、48mmも52mmも変わらなかったものと考えられます。
すなわち、レデューサーHDを使用するときには、48mmでも問題ない事になります。
フィルターの周辺減光を調べるなら周辺減光の小さな望遠鏡でテストしないと駄目でしたね(^^ゞ
次は最も気になる輝星の周りのゴースト・ハローのテストです。PSにて5段階の輝度マスクにて強調処理して淡い所を持ち上げています。Dark、Flat処理はしていません。
先ずはMARUMIフィルター

次にUIBARーⅢ フィルター

最後にHEUIB-Ⅱフィルター

どれも輝星の周囲に赤いハロが見られますが、一番多いのはMARUMIフィルター。次がHEUIB-Ⅱ、最も少ないのはUIBAR-Ⅲという結果となりました。
まとめ
今回の検証により、MARUMIフィルターの良い点は、UIBAR-Ⅲより若干実効感度が高い事です。また価格が非常に安く、52mm径のIRカットフィルターが手に入りにくい現在貴重なフィルターです。反面、赤ハロが輝星の周りに出るため処理に難儀しそうです。 UIBAR-Ⅲのようにもう少し感度領域を狭く出来れば良いのかなと思います。
今回の検証に使った望遠鏡(VC200L+レデューサーHD)ではレデューサーHD自体の周辺減光が大きいため52mmのアドバンテージは見られませんでした。よって、ハロの少ない48mm径のUIBAR-Ⅲがベストチョイスだと思います。
HEUIB-Ⅱフィルターは、改造カメラなのにヒストグラムが三色ピタッと揃い気持ちいいですが、実際撮影すると、若干色がキツく、自然な色合いに欠けるきらいがあります。 ただ、光害カット効果もあるため、自宅での撮影時はHEUIB-Ⅱフィルターも併用して撮影したいと思います。
コメント
コメント一覧 (6)
このような検証は、その都度、フィルターを取り替えてピントも合わせなければいけないので面倒なんですよね。
マルミのフィルターは赤かぶりしますが、分子雲を狙う時に使っています。
ちなみに、VC200Lの直焦点でのイメージサークルは、光量80%で33.3mm 光量60%で46.5mm だそうです。
レデュサーを使った時のイメージサークル値は書かれていましたが、直焦点の場合はカタログにも記載がなかったのでビクセンに聞きました。
のんた
が
しました
非冷却の6D-SP4にHEUIBを取り付けて撮ったことがありますが、そこまで赤ハロは出なかったように記憶していますが冷却は派手に出るんですね。
レデューサーの減光よりも48mmの減光が支配的だとハロを採るか減光を採るかみたいな悩ましい選択になるところでしたがそこは悩まずに良かったですね。
のんた
が
しました
そうなんですよね。ピントもズレますし、フィルター交換するごとにマウント外さないと外れない(オフアキスリーブが干渉)ので面倒でした。
GENTAさんも使われているんですね。確かに多少赤カブリしますが、画像処理でなんとかなる程度なので良いかなと思っています。
VC200Lの直焦点のイメージサークルの値ありがとうございます。なるほど結構良いですね。
のんた
が
しました
そうなんです。非冷却の6D+HEUIB-Ⅱフィルターでは赤ハロでないみたいですね。冷却改造によってCMOSセンサーの位置が変わり、SP4(UIBARーⅢ)フィルターも非改造とは設置距離が違うので心配と瀬尾さんが仰っていました。結果、SP4+HEUIB-2では恐ろしいほどのハロ。
SP4Cに変更しました....
そうなんですよね。これでVC200L+レデューサーHDの時はハロの少ない48mmのUIBARーⅢが使えます。
それ以外の時は最周辺部の光量を重視してMARUMIにするかは一度しっかり撮影し、出来上がりの写真で判断したいと思います。
のんた
が
しました
これ、昔TaNaKaさんから聞いたと思いましたが、急峻な方がゴーストが出ないのだそうですよ。
周辺減光の落ち込みについては、F値が明るくなるほど、48mmと52mmの差は出てきそうですが、ご推察の通り、レデューサでの周辺減光の影響の方が支配的となるとわからなくなるのでしょうね。
PC機材もそうですが、天文機材も、欲しいな!と思った時にポチっておかないと後からの入手は偉い困難になってしまうのが厳しいところですよね・・・・。
のんた
が
しました
コメントありがとうございます。急峻な方がゴースト出にくいんですね。なるほど。フィルターの選定に有用ですね。ありがとうございます。
ほしい時に買っとかないと無くなってしまうことがありますから、今回は後悔しまくりです。
多少高くても買わないとだめですね。
今その状況にあるのがアストロドンのナローバンドフィルターです。1ドル100円切るような雰囲気だったので、様子見しています。アストロドンも身売りしたのでちょっと心配になってきました。
のんた
が
しました