NB1単独では色が不自然で品位のある写真となりません。そこでUIBAR-ⅢやHEUIB-Ⅱ等のブロードバンドフィルターと比べた場合どうなのかを調べてみました。

まずは UIBAR-Ⅲ、HEUIB-Ⅱ、Marumi UV-IR CUT との比較です。
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緑色がNB-1です。MarumiのUV-IRカットフィルターが最も帯域が広いです。
IDASのUIBAR-Ⅲ、HEUIB-Ⅱは短波長側、長波長側ともにほぼ同じ帯域幅を持っています。HEUIB-Ⅱは600~630nm付近がカットされていますが、HEUIB-ⅡのHα側の立ち上がりとNB-1は同じ位置にあり、相性は良さそうです。

次に冷却CCDとのマッチングです。
アストロドンLRGBフィルター2種類(EシリーズとIシリーズ)と比較してみました。
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上がEシリーズ、下がIシリーズです。
そして黄色ラインがNB-1です。
アストロドンのLRGBフィルターは、LとBは同じ特性ですが、RGは異なる特性を持っています。Iシリーズは400nmから700nm前後までほぼ落ち目の少ない感光特性を持っていますが、Eシリーズは560~610nmまで結構落ち込んでいます。
 この差がどうなのか気になってNB-1と重ねてみました。結果どちらも長波長側は問題なく赤フィルター内に収まっています。
 そして短波長側の感光領域の500nm前後はEシリーズも、Iシリーズも同程度青と緑が交差する部分にあります。青フィルターと緑フィルター両方露光しないとどちらかが少しカットされてしまいます。
 しかし、面白い使い方に気づきました。NB-1はOⅢ側が32nmと広いため、OⅢのコントラストが低い懸念があります。そこで感光特性を利用して緑フィルターだけつかえば、短波長側(Hβ領域)がカットされHαと同じ20nm位の帯域幅になりそうです。
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緑フィルターの方が領域が狭いですが、OⅢ領域がギリギリです。
 ま、実際使ってみなければわからないので晴れたらテストしてみます。