ぎっくり腰から2週間。随分良くなったので、昨年末に行う予定だったGS300RCの光軸調整を行いました。諸先輩方にやり方を教わっての調整です。
 雪が降る中観測所から肩に担いで自宅の中へ。なんとか落とさずに運び入れました(^^ゞ

IMG_3804

1)最初に主鏡+接眼部を鏡筒から取り外して、接眼部と主鏡の軸をTSRCJ117の3点ネジで合わせます。
IMG_3606
TSRCJ117(20cmはTSRCJ90)IMG_3616
TSRCJ117を接眼部根元に取り付けたところ。これがないと光軸調整ができません。
脱線しますが、ビクセンVC200Lには標準で付いています。
IMG_6120
VC200Lの主鏡裏面(外側が主鏡の傾き調整用ネジ。接眼部近くが接眼部の傾き調整ネジ)
この機構を標準で備えて欲しいですね。逆に言えばどうやって光軸合わせているんでしょう....??

 話を元に戻します。
 主鏡中央から副鏡に伸びる バッフルを外すように教わったのですが、回しても外れません....??ネジ込みじゃないのかな....。まあ外さずにやってみようと、アルミホイルを壁に貼ってレーザーコリメータをスイッチオン。 ん?赤いレーザーの点しかみえない。確か2つ点がみえるんじゃなかったっけ?
よく見ると周囲に主鏡から反射した淡く赤く丸く光っていました。部屋のライトを消すと、よりはっきりみえ、中心から下にズレています。
 

IMG_3793
IMG_3794
IMG_3787
レーザーコリメータを2インチスリーブに差し込んで横からネジで固定しているのですが、固定の具合によってレーザーポインターの位置がかなり変わってしまいます。
レーザーコリメータを押しつけて、斜めにならないようにネジでゆるめに固定。レーザーコリメータを回転させてもレーザーポインターが回転しない位置で再度固定しました。
IMG_3791
 大体中央に来たかな。

2)次に主鏡を副鏡の中央にします。
 外した主鏡+接眼部を鏡筒に戻して、副鏡を外します。
 副鏡中央の固定ネジにテープを貼って、主鏡調整ネジで中央まで持ってきます。
IMG_3796
これで中央まできました。

3)副鏡を調整します。
 副鏡を元に戻して、レーザーコリメーターのアタッチメントをサークルホログラムタイプに交換します。

IMG_3705
上がレーザーコリメータ本体。下段の左が赤点のレーザーポインター、右が今回購入したサークルホログラムアタッチメントです。ネジ込みで交換することが出来ます。

IMG_3797
サークルホログラムアタッチメントに交換して、点灯させてみました。
.....むちゃくちゃズレてますね。
3つの副鏡調整ネジで調整したのがこちら。
IMG_3802
一番外側のリングの一部が6時方向だけ出ているのは気持ち悪いですが、これを消そうと下に下げると中央部のリングがズレます。とりあえずこれで良しとしました。
IMG_3800

今晩は仕事なので明日以降晴れたら星像チェックして微調整しようと思います。



1/30
鏡筒を赤道儀に載せて接眼部を覗いてみたら...IMG_3811
えっ!?
ずれまくり。
どういうこと?運んだときにズレたのかな....
サークルホログラムアタッチメントを付けたレーザーコリメータでチェックしてみると
IMG_3812
やはりズレています。
副鏡の固定ネジが緩かったのか...
副鏡と主鏡両方の再調整を行いました。
IMG_3813
IMG_3816
まだちょっとズレています。
主鏡と副鏡を調整して....
IMG_3818 2
どうでしょうか.....あとは実際の星で合わせます。

1/31
もう一度追い込んでみました。IMG_3842
斜鏡を外して主鏡の傾きチェック。合っていました。

元に戻して、サークルホログラムアタッチメントレーザーを差し込んで確認。まあまあ。

光軸調整アイピースを差し込んで確認すると微妙に狂っています。
結局副鏡と主鏡両方を調整して.....
IMG_3848
これでよしとしました。

夜になりテスト撮影です。
gs300rc test_justpin6D全画面です。

スクリーンショット 2021-01-31 20.51.43
等倍(中心部)

gs300rc test_焦点内像
焦点内像
gs300rc test_焦点外像
焦点外像です。

ちょっといびつな気がします。焦点内像は横に伸びた感じ。外像は縦に伸びた感じ.....??
全体には悪くないかな....

辺縁部はこちら
GS300RCCooled6D

周辺像はまあまあかな。でも周辺減光が結構大きいです。2インチ接眼部というのも影響しているでしょうか。またオフアキプリズムの影が写っています。
前回ファーストライトで撮影した時にはオフアキの影は写っていませんでした。
笠井のED屈折&RC用マルチフラットナーⅡはバックフォーカスが調整出来る(55〜80mm)タイプで、その時は60mm前後で撮影していた気がします。星像を含めて最適な位置を探してみます。